鋳型と銅戈製造実験、映像に 春日市教委が公開 [福岡県]

映像の一場面。遠藤喜代志さんが金属を溶かす作業に当たっている(春日市教育委員会提供)
映像の一場面。遠藤喜代志さんが金属を溶かす作業に当たっている(春日市教育委員会提供)
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 春日市教育委員会は20日、市内の須玖タカウタ遺跡から出土した日本最古級の土製鋳型の再現と青銅器の鋳造実験について、記録映像が完成したと発表した。動画投稿サイトのユーチューブで視聴できるほか、奴国(なこく)の丘歴史資料館(同市岡本3丁目)内での閲覧用にDVDの貸し出しも始めた。

 鋳型は2014年9月の出土。一部は欠損していたが、製品の銅戈(どうか)の形がはっきり分かる一対で見つかった。石製に比べ、もろくて崩れやすい土製の出土は極めて珍しいという。

 学識者らが保存方法などを検討する中、「鋳造は可能なのか」などの意見が出たため16年に実験。宗像市の鋳金家、遠藤喜代志さん(67)らが出土品を基に春日市の土を使って鋳型を再現し、銅やスズなどを溶かした青銅を流し込んで銅戈の鋳造に成功した。

 映像では鋳造に耐える土の成分を割り出す苦労や、鋳型を再現する際のきめ細かな作業などを克明に記録。最初の実験で流し込んだ青銅が鋳型から漏れ出して失敗したときの様子や、再実験に向けた改善の取り組みなども紹介している。「須玖タカウタ遺跡 土製鋳型」で検索すると、プロモーション版(2分弱)と本編(40分)を視聴できる。奴国の丘歴史資料館=092(501)1144。

=2017/04/21付 西日本新聞朝刊=

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