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日常取り戻すため 名物・鵜飼い再開願う 最年少の鵜匠 [福岡県]

鵜飼いの早期再開を強く願う臼井信郎さん
鵜飼いの早期再開を強く願う臼井信郎さん
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 朝倉市にある原鶴温泉の名物、筑後川の鵜飼い。いつもなら日没後、宿泊客らを乗せた屋形船を前に、鵜匠たちが鮮やかな腕前を披露していたはずだ。それが今年は7月の九州豪雨で川に大量の土砂がたまり、中断を余儀なくされている。「濁りがすごくて川の中がよく分からない。仕方がないです…」。筑後川の鵜匠の中では最年少の臼井信郎さん(33)=うきは市吉井町=もあの日以来、川から遠ざかったままだ。

 筑後川の鵜飼いは、市の無形文化財にも指定されている伝統漁だが、今も鵜飼いを続けているのは、臼井家など朝倉、うきは両市の3家6人とされる。

 その中でも最年少の臼井さんは、幼い頃から自宅に鳥小屋がある暮らしだったが、鋭いくちばしの鵜が怖くて、高校生になるまで触ることもできなかったという。筑後川で仕事を始めたのは20歳から。いとこから技を教わった。「生きている鳥で生きた魚を捕る。すごいことをしてるなあって思うんです」

 鵜飼いは全国10カ所余りで行われているが「筑後川の鵜飼いは漁なんです」と胸を張る。原鶴温泉前で鵜飼いをするのも、まずは魚が捕れる場所だから。「釣り竿(ざお)の代わりに鵜を使っていると思っている。ショーと言われると抵抗がありますね」。思ったほど魚が捕れない日は、客がいなくなった後、捕り直すこともある。

 観光が大事であることも自覚している。漁獲量が多いと見物客への説明にも力が入るという。それだけに今年の中断は悔しい。出番がない5羽の世話を毎日続けながら、鵜飼い再開を強く願う。「早く土砂を川から除いてもらい、来年以降に再開できたら、ありがたいですね」

=2017/10/06付 西日本新聞朝刊=

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