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完走で教え子にエール 城南高校長鎌田さん初の42・195キロ 「合格祈願で挑戦」 [福岡県]

完走証明書を手に「生徒たちも自分の努力を信じて」と語る鎌田哲郎さん
完走証明書を手に「生徒たちも自分の努力を信じて」と語る鎌田哲郎さん
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フィニッシュ直後、余裕の笑顔を見せる篠原良寛さん
フィニッシュ直後、余裕の笑顔を見せる篠原良寛さん
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 12日の福岡マラソン2017は好天に恵まれ、フルマラソンでは1万1千人超が完走を果たした。今年が初挑戦だった人、仮装も楽しんだ人、沿道からの声援や「おもてなし」でランナーを支えたボランティア、地域住民…。みんなが大会を満喫した。

 福岡市城南区の城南高校長、鎌田哲郎さん(60)=同区=は、3年生399人全員の第1志望校への合格を祈願して人生初のフルマラソンに挑んだ。7時間の制限時間が迫る中、6時間44分41秒で完走。校長は完走証明書を手に生徒たちに早速、エールを送った。

 「マラソンを完走することで生徒を励ませないか」。校長になり、生徒に直接授業で接したり、一緒に頑張ったりする場面が少ないと感じていた。「挑戦する姿を見せたい。完走証明書を願掛けとして職員室に飾る」と公言していた。

 失敗もばねにした。3月に小郡市であったハーフマラソンでは、終盤で左脚のふくらはぎを痛めてリタイア。生徒のためにも初マラソンは絶対完走する。失敗できない-。ランニング仲間に助言を請い、計画を立てて練習を重ねた。30キロ走も経験した上で本番に臨んだ。

 修学旅行など多忙な業務に加え、前日は緊張で一睡もできず、体調は万全ではなかった。30キロ以降の未知の領域で脚の筋肉や関節に痛みを覚えたが、着実に前に進み続けてフィニッシュラインを越えた。

 運動習慣がなかったという鎌田さん。挑戦のきっかけは2年前。三井高(小郡市)から自宅に近い福岡講倫館高(福岡市早良区)に転勤になり、通勤時間が片道1時間ほど短くなったことからだった。自由な時間が増え「運動でもしたら? 一緒に歩こう」と先にランニングを始めていた妻の留美さん(55)の勧めで、夕食後にウオーキングを始め、じわじわと走り始めた。当初は1キロでも息が切れたが、少しずつ走れる距離が伸びると体が徐々に軽くなり、ランニングが習慣になった。

 鎌田さんは完走証明書を手に「タイムは良くなかったが、スポーツが得意ではない自分でも練習で積み上げた成果を支えに完走できた」と振り返ると「自分の努力を信じて合格に向かってほしい」と生徒たちにエールを送った。

■中村学園女子の教諭も

 福岡市城南区の中村学園女子中学・高校の教諭、篠原良寛さん(56)も初マラソンに挑んだ。

 2年前の人間ドックで運動不足を指摘されてからランニングを始めており、経験は浅いがハーフマラソンで1時間半を切るスピードランナー。「脚がつったりして終盤はペースが落ちた」と悔しそうにしながらも、3時間4分27秒の好タイムで完走。男子55~59歳の部門で5位に入り、「想像以上によく走れた」と満足げだった。「長距離走は嫌いな生徒が多いですけど、いつか教え子と一緒にマラソンを走ったり、コースで出会えたりしたらいいですね」

=2017/11/14付 西日本新聞朝刊=

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