「他人の痛みが分かる人に」 中央区・友泉中で教育プロレス [福岡県]

「教育プロレス」の熱戦はリングの外まで及んだ
「教育プロレス」の熱戦はリングの外まで及んだ
写真を見る

 プロレスを通じて、子どもたちに痛みやいじめ問題への気付きを促す「教育プロレス」が30日、福岡市中央区の友泉中であった。全校生徒828人が体育館の特設リングを囲み、レスラーたちが繰り広げる白熱の試合にくぎ付けになった。

 教育プロレスは、熊本県八代市のプロレス団体「求道(ぐどう)軍」代表の幸村ケンシロウさん(53)が提唱。友泉中では「ゲームの世界と現実の区別が付かない子が増えている。戦う人の姿や言葉に気付くことがあるのでは」との保護者会の提案で、福岡県内の中学校で初めての開催となった。

 特設リングでは幸村さんと生徒の保護者でプロレスラーの小川聡志さん(51)が、悪役レスラー2人と対戦した。悪役が「偉い人には逆らえないだろう」と尾崎親夫校長を味方にしようとすると、幸村さんは「長とは偉いのではなく、責任があるという意味だ」と道徳的に説教。始めは笑い声も上がっていたが、胸を踏みつけたり拳で殴ったりと試合が激しさを増すと、驚いて口を押さえる女子生徒もいた。

 試合後、幸村さんは昨年4月の熊本地震で知人を亡くしたことを明かし、「死に方は選べないが生き方は選べる。自分が活躍できる場で頑張って」と呼び掛けた。2年の出塩珠湖(みこ)さん(14)は「命の大切さを深く知ることができた。(幸村さんの言葉を)胸に刻んで、希望を持って人生を歩みたい」と話した。

=2017/12/01付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]