朝倉市と東峰村復興アイデア新聞 九大の支援団が製作 住民集会の意見まとめ随時更新 [福岡県]

九州大の復興支援団が製作している、集落住民の意見をまとめた新聞
九州大の復興支援団が製作している、集落住民の意見をまとめた新聞
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 九州大の研究者でつくる「豪雨災害調査・復旧・復興支援団」が、九州豪雨被災地の朝倉市と東峰村の住民集会で出された意見を集落ごとに新聞にまとめ、住民に配布している。集落の空撮地図上に意見などを記入。住民から「まとまっていて次の議論に生かせる」「集落の未来図が分かりやすい」と好評だ。

 朝倉市、東峰村は、いずれも来年3月に復興計画を策定する予定。これに住民意見を反映させようと集落や地区ごとの集会が活発化する中で、新聞が生かされている。

 朝倉市では、松末(ますえ)地区の集落集会などに九大の教授や学生が参加。出た意見を島谷幸宏大学院教授の研究室スタッフがパソコンで空撮地図上に書き込み、A3判1枚の新聞にして集落ごとに配っている。10月から製作を始め、現在は松末、林田、白木各地区などで7種を製作した。

 このうち松末地区の乙石、中村、石詰3集落の意見をまとめた「乙石川復興新聞」は、表の面に集会の合意項目などを表にしてまとめた。裏面は空撮写真上に新たに住宅や田んぼが望ましいと思う位置が一目で分かるよう色分けして描いた。

 他にも、主要道路に「洪水時でも通れるよう(中略)片側1車線以上は確保」などと記載。新聞の内容は集会のたびに更新される。石詰集落区会長の小嶋喜治さん(62)は「新聞を見ながら家族で話せるし、次へ進む知恵が出る。復興へ前向きになれる」と語る。

 一方、東峰村では、4地区ごとに地域住民協議会が開かれているが、こちらは三谷泰浩大学院教授の研究室が製作を担当。協議会で出された意見を空撮地図上に書き込み、次の協議会の場で配布している。

 島谷教授は、新聞が復興計画策定時に住民意見として活用されることに期待。「住民だから分かる情報も入っている。私たちが(復興策を)行政などにアドバイスする際にも役立つ資料」と話す。今後、他集落から要請があれば新たな新聞を製作したい考え。

=2017/12/12付 西日本新聞朝刊=

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