被災の川魚料理店再開 朝倉市の「ドライブイン香魚」 再起喜ぶ常連客続々 [福岡県]

営業再開日のドライブイン香魚では、なじみの店員と話す客の姿が見られた
営業再開日のドライブイン香魚では、なじみの店員と話す客の姿が見られた
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 九州豪雨で休業を余儀なくされていた朝倉市古毛の川魚料理店「ドライブイン香魚(こうぎょ)」が3日、半年ぶりに営業を再開した。待ち望んだ常連客や帰省中のなじみの客らが次々と訪れ、開業50年の老舗の再起を喜んだ。

 アユやコイ料理が人気の名物店は昨年7月の豪雨で濁流にのまれた。泥や流木が流れ込み、活魚の配達用のトラックも水没。アユの養殖池も被害を受け、5万匹が流失した。

 店を経営する田中康彦さん(43)、洋子さん(66)親子らを後押ししたのは周囲の助けだった。親戚や常連客、知人やボランティアら延べ300人以上が1カ月ほどかけて、泥出しをしてくれた。「ここまでしてもらったら、お店をやめるわけにはいかなかった」(康彦さん)。被災した店舗の復旧に使える補助金はほとんどないため、多額の資金を借り入れて調理器具の購入、電気設備の修理、店の改装などに充て、再開にこぎ着けた。

 3日は午前11時の開店から家族連れなどが訪れた。この日一番乗りで、20年近く前から夫婦で利用しているという筑前町の自営業、吉良勝彦さん(75)は「店のひどい状態も見ていたので心配していた。再開すると聞き、今日が待ち遠しかった。味は変わらずおいしかった」。洋子さんは「待っていてくれたお客さんの『良かったね』という一言が何よりうれしかった。店がまた50年続くように努力したい」と気持ちを新たにしていた。

=2018/01/04付 西日本新聞朝刊=

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