台湾研修生、福岡を歩く 能古島「都会と自然の近さすてき」 太宰府「食事や休憩の場所少ない」 [福岡県]

「スイセンがきれい」と能古島で撮影に夢中になる彭盈さん
「スイセンがきれい」と能古島で撮影に夢中になる彭盈さん
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能古島で彭さんが「かわいい」と撮影した地蔵
能古島で彭さんが「かわいい」と撮影した地蔵
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台湾からの観光客のグループに話を聞く彭さん(左)
台湾からの観光客のグループに話を聞く彭さん(左)
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 街角で外国語を聞かない日はないほど国際化が進む福岡都市圏。外国人客の目に福岡の魅力ってどう映っているのか気になるところだ。台湾から西日本新聞社に研修に来ている彭盈(ほうえい)さん(23)によると、台湾人には能古島(福岡市西区)と太宰府天満宮(太宰府市)が人気らしい。記者も現地に同行して、外国人の目線であちこち見て回ると…。

 「まるで日本のハワイですね」。出発前、スマートフォンで能古島の情報を調べていた彭さんが驚く。インターネット上にアップされた青い空と海、コスモスやヒマワリなど四季の花々の写真をながめながら「台湾人は花と海が大好きなんです」とほほ笑んだ。

 平日は来園者の約6割が外国人という「のこのしまアイランドパーク」を目指す。ただ、ハワイとは似ても似つかぬ冷え込みの激しい日で園内には誰もいない。それでも、斜面いっぱいに咲く日本スイセンを目にした彭さんは、うれしそうにスマホを向け撮影開始。「都会と自然がこんなに近いのがすてき」と笑顔を見せた。

 片時もスマホを離さない彭さん。島内の散策スポットに外国語表記が少ないのではと尋ねると、「台湾は年配者もスマホで地図を確認するので大丈夫」。道が分からなくなっても「日本人は笑顔で接してくれるので話しかけやすい」とも言ってくれた。とはいえ、せっかく島を訪ねてくれる外国人のためにも、外国語表記が多いに越したことはないと感じた。

    ◇      ◇

 次に向かったのは太宰府天満宮。現地を訪れる外国人は多いが、果たして彼ら、彼女らにとってアクセスは容易と言えるのか。確かめるべくあえて彭さんに先を歩いてもらった。すると…。西鉄福岡(天神)駅の中央口が分からず通過。改札口への案内板に気付かなかったようだ。「看板が小さいですね」と彭さん。

 発車時刻や到着時刻、運賃、乗り換えの有無などで彭さんが頼りにするのはスマホのグーグルマップ。中国語での表示もあり非常に便利だが盲点があった。乗り換えの「二日市駅」の読み方が出ていない。駅に到着時、車内モニターに現れた「二日市」の文字に気付き慌てて降りた。さらに、乗り換えのホームを探す際、「太宰府方面のりば」の表示が2カ所あり混乱。ホーム番号が自然に目に入る私たちとは違い、彭さんには分かりづらいようだ。

 昼すぎ太宰府駅に到着。昼食をとろうと周囲を歩くと彭さんが一言。「こんなに人が多い観光地なのに、レストランや休憩できる場所が少ないですねえ」。参道のお土産品店の多さに比べ、ゆっくり食べる店が足りないと感じるようだ。

 参道のそばにある商店のオーナー女性(55)も「ランチができる店が近くにないですかとよく聞かれる。また来たいと思ってもらえるように、多彩なお店が増えるといいのだけど」と話した。

 現地にいた台湾や中国からの観光客にも感想を聞くと「建物がユニーク」「通りの雰囲気がいい」「橋や庭がきれい」など好意的な声がほとんど。ならばもっと福岡での楽しい思い出をつくってもらいたいと願いたくもなる。彭さんとの小旅行を通じて「おもてなし」の工夫の余地はまだあると感じた。

=2018/02/13付 西日本新聞朝刊=

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