20年度高架化へ着々 西鉄天神大牟田線雑餉隈-下大利間 19踏切撤去、道路混雑緩和へ [福岡県]

高架化工事が進む西鉄天神大牟田線の雑餉隈駅周辺
高架化工事が進む西鉄天神大牟田線の雑餉隈駅周辺
写真を見る
写真を見る

 西鉄天神大牟田線の雑餉隈-下大利間(5・2キロ)の高架化工事が進んでいる。西日本鉄道と福岡市、県などが計画。2020年度までに区間内の19カ所の踏切を撤去し、全面高架に切り替える。道路の混雑緩和や駅周辺整備によるにぎわい創出などが期待される。

 高架化は二つの事業区間で構成。博多区南八幡町から大野城市との市境に当たる同区西春町までの1・86キロ区間は、福岡市と西鉄が担う。事業費340億円。西鉄が約54億円を負担し、残りを市と国がほぼ折半する。

 もう一つの区間は、春日原、白木原、下大利の各駅を含む3・3キロ。県、春日、大野城両市、西鉄が協力して12カ所の踏切を撤去し、高架にする。事業費は390億円で約7%を西鉄、残りを県などが分担して負担する。

 仮設線路を使用する区間と、線路を使用しながら真上に高架橋を作る区間がある。現在は仮設線路への切り替えを終え、高架橋を作る工事を進めている。福岡市内分では高架橋の柱315本のうち約4割が設置された。

 踏切の多くはピーク時の遮断時間が1時間当たり40分に迫り、交通渋滞が慢性化している。利用者が1日平均約1万5千人(16年度)の雑餉隈周辺は、朝夕のピーク時に100メートル以上の渋滞が発生。福岡市の事業区間の踏切事故は10年度の事業着手以前の10年間で11件、うち6件は死亡事故だった。

 高架化でこうした課題が解消に向かうほか、県は「騒音の軽減や高架下空間の一部には駐輪場などの公共・公益施設を整備できる」と期待。線路で分断されていた地域に新たな人の流れができることも見込まれる。ただ、西鉄によると「ダイヤの短縮効果はほぼない」という。

 21年度には雑餉隈から南東約600メートル離れた場所に新駅が開業予定。西鉄井尻駅周辺については、早期高架化を求める地元からの請願が16年に出され、福岡市議会で採択されたが、事業化のめどは立っていない。

■春日原と雑餉隈新駅舎 20年度に供用開始

 高架化工事に伴う現駅舎の撤去のため、春日原駅(春日市)と雑餉隈駅(福岡市博多区)がそれぞれ、仮駅舎で運用している。両駅とも新駅舎は高架化され2020年度に供用開始予定。

 両駅の仮駅舎では、駅舎内で線路をまたいで反対側の出入り口に移動することができなくなった。線路の横断は近くの陸橋や踏切を通る必要がある。

=2018/03/02付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]