防災学習会、朝倉で活発 「自分たちの命は自分たちで守る」 梅雨前に住民が要請 [福岡県]

防災学習会で防災グッズ(手前)や、避難基準見直しなどの話をする朝倉市職員(右)
防災学習会で防災グッズ(手前)や、避難基準見直しなどの話をする朝倉市職員(右)
写真を見る

 梅雨入りを前に、昨年7月の九州豪雨で被害を受けた朝倉市各地で、住民が市や消防の防災担当者を招いて大雨時の避難方法などを学ぶ防災学習会を開く動きが広がっている。参加者の多くが防災メールの受信設定や防災グッズの紹介、担架の作り方など知らなかったことばかりで戸惑うが「自分たちの命は自分たちで守る」と真剣な表情で取り組んでいる。

 市職員が出向く防災学習会の開催件数は、豪雨前の2016年度は8件だったが、18年度は24日現在で6件が終了し、今後も9件が予定されている。学習内容も災害全般から、水害に絞った内容になった。

 5月中旬、住家などが豪雨被害を受けた朝倉市荷原地区の中組公会堂。地元の高齢者グループ「荷原第4緑会」(篠原基行会長)が開いた定例会に市防災交通課の職員3人が招かれた。同会が防災学習会を開くのは初めて。篠原会長(70)は「大雨になれば自分たちの命は自分たちで守る。梅雨が迫り、その心構えを持っておきたかった」と市に依頼した理由を説明する。

 市職員は高齢者約50人を前に、防災行政無線で放送する避難勧告などの発令方法がチャイムからサイレンに変わったことなどを説明。質問では高齢者から「昨年の豪雨で、あっという間に地区の道路に水があふれ、逃げられなかった」などの声が上がり、市職員は「サイレンを聞いたらすぐ避難してほしい。避難情報が出ていなくても危険を感じたら早めに逃げてほしい」と語り掛けた。職員は防災メールの受信設定をわかりやすく記載した説明書も配布。会場では質問が次々に出ていた。

 また、甘木・朝倉消防本部には18年度、防災学習会の依頼が5件あり、24日までに2件を終了(16年度は13件)している。

 学習会では2本の棒と毛布や上着を使い、人を搬送できる応急担架の作り方が説明されると、知らなかった参加者から毎回「おー」と驚きの声が上がる。自動体外式除細動器(AED)の使用方法のほか心臓マッサージの説明時も、参加者は身を乗り出して聞き入っている。

=2018/05/26付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]