豊村酒造の煙突、存続へ光 福津市が保全調査費計上 [福岡県]

住民グループの案内で豊村酒造の煙突などを視察する福津市議や自治会役員=5月28日
住民グループの案内で豊村酒造の煙突などを視察する福津市議や自治会役員=5月28日
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 福津市津屋崎のシンボルである豊村酒造の煙突などが老朽化し、住民たちが存続策を探る中、市は保存活用を検討する調査費を盛り込んだ予算案を6月議会に提案すると発表した。調査費の一部は改修して宿泊可能な古民家のリストアップなど津屋崎地区全体の観光振興の可能性調査に充てる。煙突保存の署名活動などを続けてきた住民たちは「まちづくりの未来図が見えてきた」と期待する。

 明治初めに創業した豊村酒造は約千坪の敷地に酒蔵と住居が並ぶ。高さ約21メートルの煙突は、古民家の街並みのランドマークとして親しまれてきたが、2005年の福岡沖地震でひびが入った。個人負担での修理は困難で解体も検討された。

 住民たちはNPO法人「津屋崎千軒を未来につなぐ会」を結成。豊村酒造を地域の財産とし、保存を訴えている。昨年、市委託事業として行った現状調査で、煙突内部の鉄筋は傷んでいないことが分かった。

 これを受けて市は、保全と観光振興に向けた調査費5515万円を予算計上(うち半額は国補助)。このうち約4100万円は、煙突を含む酒造建物の耐震診断など基礎調査費で、残る約1400万円で、津屋崎地区全体の観光振興の可能性調査を行う。具体的には、宿泊機能がない津屋崎で滞在型観光ができるように、改修して宿泊に使用できそうな古民家のリストアップなどに取りかかる。

 福津市は4日、この調査費を含む1億3984万円を増額する本年度一般会計補正予算案など、6月議会に提案する23議案を発表した。会期は11~22日、一般質問は12、13、14日。

=2018/06/05付 西日本新聞朝刊=

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