「宿泊税」条例案、福岡市議会が可決 市長「速やかに具体化」 [福岡県]

 福岡市議会は14日、市内のホテルや旅館の宿泊客から徴収する「宿泊税」の創設を規定する観光振興条例案を賛成多数で可決した。高島宗一郎市長は可決を受け、導入に向けて税額などの制度設計を速やかに進める考えを示した。宿泊税を巡っては福岡県も導入を検討中で、小川洋知事は「税である以上、市は慎重かつ丁寧に議論してもらわないといけない」と指摘した。

 可決された観光振興条例は、市議会5会派が共同提案。観光客の受け入れ態勢強化や観光資源の魅力向上の財源確保に向け、「市長は地方税法に基づいて宿泊税を課す」と明記し、税額などは「別に条例で定める」としている。

 高島市長は今後の対応について「速やかに具体的な導入に向けた検討を始める」と説明。導入時期のめどは明らかにしなかったが、「速やかにということ」と繰り返した。

 宿泊税は、使途を明確にした「法定外目的税」。東京都や大阪府が課税しているほか、京都市などでも予定されているが、九州での導入例はない。創設には総務相の同意が必要で、福岡市は今後、税額や課税対象などを定めた条例案を策定し、市議会の可決を受けて総務省と協議に入る見通し。

 高島市長は当初、税負担が増す新税導入に慎重だったが、「過重な負担でなければ、(観光振興の)持続可能性と財源確保の調和が取れると(議会の)議論で分かった」と述べた。

 市は同日、福岡県に対し「福岡市内で県も課税すると二重課税となり、過重な負担となる恐れがある。慎重な検討を要望する」との意見書を提出。県との今後の調整に関しては「県の対応を待つ段階」(市幹部)とした。

 一方、小川知事は報道各社の取材に応じ、「県と市で十分な調整を図っていく必要がある」などと述べた。

=2018/09/15付 西日本新聞朝刊=

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