広島の被爆少女と家族を演劇に 那珂川の劇団、10月21日公演 兄が町内在住の縁で 市制施行記念 [福岡県]

稽古を重ねる劇団メンバーと那珂川北中の生徒たち
稽古を重ねる劇団メンバーと那珂川北中の生徒たち
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折り鶴を手にする佐々木雅弘さん(左)と森重真美さん
折り鶴を手にする佐々木雅弘さん(左)と森重真美さん
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 広島市の平和記念公園に立つ「原爆の子の像」のモデルになった佐々木禎子さんと家族を描く演劇「折り鶴-サダコと家族の愛の物語」が10月21日、那珂川町仲のミリカローデン那珂川文化ホールで上演される。地元の「劇団ミリカ夢e-studio(イー・スタジオ)」が市制施行を記念して制作した。

 禎子さんは2歳の時に広島市で被爆。全身の痛みと闘いながら、治癒への思いを込めて鶴を折っていたが、10年後に白血病で亡くなった。禎子さんの家族は1960年、福岡県に転居。現在、那珂川町に住む兄雅弘さん(77)はNPO法人「サダコ・レガシー」理事長として平和や禎子さんの思いを発信している。

 劇団は2008年から毎年、町の歴史や民話を題材に公演。今年は町との関わりがあまり知られていない佐々木さん一家を題材に選んだ。大学生から60代までのメンバー10人は雅弘さんから話を聞いたり、福岡市の禎子さんの墓前に参ったり、広島を訪れたりした。

 禎子さんの生涯は何度も物語や演劇になっているが、今回は家族の視点にこだわった。演出の森重真美さん(57)は「原爆や戦争、妹の死を体験しながら、運命を静かに受け入れ、穏やかに平和や命の尊さを発信する雅弘さんの姿を伝えたかった」と話す。

 公演には那珂川北中の生徒たちも出演。脚本を読んだ雅弘さんは「今までで一番感動した。禎子と私たち家族の真実を描いてくれた」と期待する。公演は午後1時半から。大学生以上千円(当日1200円)、中高生500円、小学生以下無料(入場整理券が必要)。

 公演に先立ち、9月22日午後2時から、雅弘さんの講演会「妹・サダコへの想いを語る」をミリカローデン那珂川視聴覚室で開催。10月16~21日は禎子さんの短い生涯を振り返る写真展があり、21日は禎子さんが病床で折った折り鶴も展示する。いずれも入場無料。ミリカローデン那珂川=092(954)2211。

=2018/09/20付 西日本新聞朝刊=

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