審査員に初の日本人 犬の障害物競走世界選手権 須恵町の大庭さん [福岡県]

日本人初のアジリティ世界選手権審査員に選出され、「みんなが楽しめる大会にしたい」と張り切る大庭俊幸さん=須恵町佐谷のドッグスクール「アペックス」
日本人初のアジリティ世界選手権審査員に選出され、「みんなが楽しめる大会にしたい」と張り切る大庭俊幸さん=須恵町佐谷のドッグスクール「アペックス」
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 来年9月にフィンランドで開かれる犬の障害物競走競技「アジリティ」世界選手権で、須恵町佐谷のドッグスクール「アペックス」を経営する大庭俊幸さん(59)が審査員を務めることが決まった。主催者の国際畜犬連盟の各国代表が投票で選出する審査員は1人だけで、日本人が就くのは初めて。大庭さんは「与えられたチャンスを生かし、参加者も見る人も楽しめる大会にして重責をしっかり果たしたい」と張り切っている。

 アジリティは馬術の障害飛越競技を模して、1980年ごろから欧州で広まった。ハンドラーと呼ばれる人間と犬がペアとなり、ハンドラーの指示で犬がハードルなどの障害を次々とクリアし、正確さとタイムを競う。ハンドラー自身も競技場(リンク)の中を動き回るため、いかにペアが効率的な動きをするかという戦略が勝敗を分ける。

 正式な競技では、審査員が縦30メートル、横40メートルのリンクの中に最大22の障害を設定し、クリアする順番も決める。ハンドラーと犬の動きを予想しながら、ミスを誘発しやすいコースを設定して競技性を高める。同時に、あまりに難しくなり過ぎないようバランスを取るのが審査員の腕の見せどころという。

 大庭さんは大学卒業後、犬の訓練士をしていたが、単なるしつけにとどまらず、飼い主も一緒に楽しめるドッグスクールに挑戦しようと決心。30歳の時にアペックスを開所し、まもなくアジリティを始めた。

 95年のヨーロッパ選手権を皮切りに、毎年開催される世界選手権には96年から2008年までの間に5回出場を果たすなど、名ハンドラーとして名をはせた。3年ほど前からは、各国のさまざまな大会で審査員の実績も積み上げ、今回の世界選手権での初選出につながった。

 「参加しても、見ても楽しめるコースを設定できるのが審査員のおもしろさ。ハンドラーとの知恵比べに勝って、世界選手権を盛り上げられれば」と大庭さん。アジリティは、犬と一緒に老若男女を問わず楽しめるところが最大の魅力といい、「自分が世界で活躍することで国内での普及がさらに進むよう、先駆者として頑張りたい」と力を込めた。

=2018/12/07付 西日本新聞朝刊=

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