ケヤキ伐採反対で工事中断3カ月 地元8団体が再開要望 福岡市の市道「渋滞解消して」 [福岡県]

ケヤキ伐採への反対を受け、工事が中断している福岡市南区長住の市道。奥が長住3丁目交差点
ケヤキ伐採への反対を受け、工事が中断している福岡市南区長住の市道。奥が長住3丁目交差点
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 福岡市南区長住で行われていた市道改良工事が、一部住民による歩道のケヤキ伐採反対の声を受け9月5日に中断し、3カ月が過ぎた。この間、今月3日には地元の自治協議会や商店街など8団体の代表が連名で、「渋滞を解消してほしい」と工事の早期再開を求める要望書を南区役所に提出した。南区は、伐採に反対する住民に説明し理解を求めた上で、なるべく早く再開したい考えだ。

 現場は南区長住2、3丁目の市道長丘皿山線(片側1車線)。工事は長住3丁目交差点から約150メートル南の地点までの間で、車道拡幅やバス停の移動、交差点の右折レーン設置などを行い、路線バスの遅れや渋滞の解消を図る。

 南区はこれに伴い、歩道にある街路樹のケヤキ約60本のうち13本を伐採し、代わりに9本を新たに植えることを計画していた。工事を開始した9月5日に3本を伐採したところで、反対する住民が抗議の声を上げたため、作業を中断している。

 このケヤキは1997年ごろ、市の商店街再生事業で商店街代表や市幹部らがまとめた地域活性化策に基づき、植えられたという経緯がある。

 今回、要望書を出した8団体のうち、長住校区自治協議会の八坂健会長代行(71)は「交差点は渋滞している上、通勤時間帯には周辺の生活道路を抜け道に使う車も多く、住民には不安がある」と工事の早期再開を訴える。

 一方で、ケヤキを植えた際の会議で代表を務め、その後も歩道の花壇の手入れを続けてきた自営業吉村正雅さん(70)は「市道はそれほど渋滞していない」と反対の姿勢を崩していない。吉村さんが長年会長を務めた市民団体「長住みんなの街を美しく」は今年10月、花と緑の街づくり活動に対する感謝状を市から受けた。

 工事を担当する南区地域整備課によると、地元にはまとまって工事に反対している団体はないという。同課は8団体による要望書提出を機に、工事再開に向けた検討を具体化させている。

=2018/12/07付 西日本新聞朝刊=

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