姫野さん「曲名いただいた」長谷川さん「ふに落ちる歌だ」 「博多っ子純情」ラジオドラマ主題歌 [福岡県]

曲について語り合う姫野達也さん(右)と長谷川法世さん
曲について語り合う姫野達也さん(右)と長谷川法世さん
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 来年3月にスタートするラジオドラマ「博多っ子純情」=九州朝日放送(KBC)=の主題歌が、福岡市出身のバンド「チューリップ」の同名曲「博多っ子純情」に決まった。ラジオドラマの原作となった漫画「博多っ子純情」の作者の長谷川法世さん(73)と、曲をリニューアルした作曲者でチューリップのボーカルの姫野達也さん(66)に、曲への思いを語ってもらった。

 姫野 デビューして僕たちはずっと余裕がなかったけど、ヒット曲が出てようやく故郷のことを顧みる余裕ができた時に作った曲が「博多っ子純情」。ただ、漫画のファンだったけど、漫画をイメージして作ったわけではなく、歌詞を書いた安部俊幸さん(故人)と「こういう曲にしよう」と話しながら作って、長谷川先生にタイトルをいただいた感じです。

 長谷川 できた曲を「博多っ子純情」というタイトルにしてもいいでしょうかって、確かリーダーの財津(和夫)君から話があって、彼と一晩飲んだよ。まあ、できちゃったもんは仕方ない。曲そのものは漫画の内容とかけ離れていたから「いいのかな」とも思ったけど、がさつな博多の人間のことをすごくロマンチックに表現してくれてうれしい気持ちもあったし。

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 姫野 僕は福岡の人間なので、博多の祭りには憧れがあった。ただ同時に立ち入ってはいけない領域だという思いもあった。

 曲についてよく聞かれるのが「何で歌詞が『千代町流(ながれ)』なの?」という話。一つには歌詞なので、「千代」という言葉そのものの美しさ。そしてそれが「長い歴史」を表す言葉であることも考えた。ただ、さすがに本当の流の名称を使うのは具体的すぎるので、あえて「町」という言葉を入れた。

 「そんな流はない」と言われるけど、もちろん分かっています。地元受けだけでなく、全国区の歌にしたかった。実際、「学生時代にこの歌を聴いて博多に行きました」という便りをいただくこともあるので、少しは博多に貢献できたかなと。

 長谷川 (姫野さんによる曲の弾き語りを聴いた後)僕も兄貴たちの影響でギターを手にしたことはあったけど諦めた。今は三味線を少しやるけど、やっぱりギターの弾き語りはいいねぇ。

 姫野 昔よりキーを下げました。歌えませんよね、こんな高いの(笑)。ビートルズが好きで、もともと「ミッシェル」という曲を参考にアレンジした曲。特にポール・マッカートニーが好きで、今回の「博多っ子純情」もサウンド作りは全部自分でやりました。

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 長谷川 博多の人間にとって「ふに落ちる」歌だね。歌の内容に「こんなの博多じゃない」と反発する人に会ったことがない。

 姫野 20代で歌った時とは人生の経験値が違うので、今回の歌には「ふくよかさ」みたいなものがあるのでは。昔は歌詞の内容は想像で歌っていたけど、今は一つ一つが身につまされる。同じ曲を歌っても、当時とは気持ちが違う。

 ラジオドラマの主題歌に使ってもらえたのは音楽家として幸せなこと。毎日放送なので曲も毎日流れますよね。また新しい、若い人たちに聴いてもらえるのがうれしい。できれば、この曲を好きになってもらいたいですね。 (談)

=2018/12/12付 西日本新聞朝刊=

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