九州の玄関“ビッグバン” 博多駅周辺建て替え誘導 福岡市、容積率上乗せ検討 [福岡県]

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 福岡市は4日、JR博多駅から半径約500メートルの約80ヘクタールを対象に、老朽ビルの建て替えを促す新たなプロジェクト「博多コネクティッド」を始めると発表した。耐震性や機能性に優れた先進的なビルへの更新を進める「天神ビッグバン」の博多版で、容積率をエリア内限定で上乗せする独自の支援制度などで建て替えの誘導を目指す。

 容積率は、敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合。上乗せによって、オフィスや店舗として使える面積が増えるため、建て替え推進につながる。博多駅周辺は1975年の山陽新幹線全線開通を機に発展。市によると、対象エリアにはそれ以前に完成した大型の老朽ビルが20棟前後ある。博多口には再開発の行方が注目される西日本シティ銀行本店(71年完成)や福岡センタービル(72年完成)があり、筑紫口にも古いビルは多い。

 「コネクティッド」は英語で「つながる」の意味。市営地下鉄七隈線の延伸(天神南-博多)などが控える博多駅一帯の「九州の玄関口」機能を高め、活力やにぎわいを天神や博多港ウオーターフロント地区につなげていく狙い。容積率の追加緩和策など具体的な支援メニューや建て替え目標は今春、発表するという。

 福岡市には、既に「環境」「魅力」など街づくりへの貢献度に応じて容積率を最大400%上乗せする制度がある。博多駅周辺では、現状でも最大1200%まで容積率を緩和できるが、建て替えを促進するため、期間限定でさらに上乗せするボーナス制度の導入などを検討している。

 建物の高さ制限に関しては、福岡空港が近いため、天神地区のように国家戦略特区を活用したエリアごとの大幅緩和は適用しない。建物ごとに国土交通省と個別相談する従来の制度のままだが、現行規制の最大約50メートルから数メートルの上乗せは見込めるという。

 市は早期の建て替えを促したい考えで、高島宗一郎市長は記者会見で「博多駅はさまざまな場と結節する大事なハブ機能を果たしている。周辺の機能強化は都市のステージを高めるために欠かせない」と述べた。

 九州経済調査協会の小柳真二研究主査は「駅周辺のオフィス需要は堅調で、容積率の緩和が十分示されれば建て替えへの決断を後押しする効果が期待できる」と話す。

=2019/01/05付 西日本新聞朝刊=

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