新制服作り、主役は生徒 福岡市立中学、20年度までに導入 検討委で試着し意見交換 新年度にデザイン完成 [福岡県]

標準服のサンプルに女子生徒も履けるスラックスが用意された
標準服のサンプルに女子生徒も履けるスラックスが用意された
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新しい中学校の標準服に求める機能などについて話し合う生徒ら
新しい中学校の標準服に求める機能などについて話し合う生徒ら
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 福岡市立中学校の新たな標準服(制服)について、生徒自ら意見を出してデザインを検討する取り組みが始まった。23日に開かれた検討委員会の初会合では市内の生徒たちが、市教育委員会が用意した4社のサンプルを実際に試着。「軽くて動きやすい」「ズボンかスカートかを誰でも選べるのがいい」などと意見を交わした。今後、有識者による別の委員会が生徒の声を参考に議論を進め、市教委は2020年度までに新たな標準服を導入する。

 検討委は、市内各区7中学の1、2年の男女14人で構成され、委員長には筑紫丘中2年の道津翔斗君(14)が選ばれた。この日の会合では、一人一人が「未来の標準服」で最も大切だと思う点を発表。「身軽さ」「着脱のしやすさ」「男女誰でも着られる」「機能性」「(ネクタイの結び方など)大人になっても役立つ」との五つの視点を集約した。

 その後、生徒たちは男女共通のスラックスや夏服のハーフパンツなど、4社のサンプルを試着した。「ポケットがたくさんあって便利」「ブレザータイプはボタンが少なくて楽」など評判は上々。スラックスを試着した和白中2年の河野美優さん(14)は「スカートは階段の上り下りや掃除の時にひらひらして気になっていた。長ズボンなら冬場も温かいし、生徒が自由に選択できるのが良いと思う」と話した。

    ◇   ◇

 市教委によると、全市的な中学校の標準服制度を導入しているのは、20政令市では福岡市だけ。標準服には、市内で引っ越す際に買い直す必要がないなど経済的なメリットがあるという。制服をどうするかの運用は各校長の裁量に任されているが、全69校の大半で男子が学生服、女子がセーラー服を採用している。

 今回、市教委が標準服を見直すのは、冬場のスカートの寒さや詰め襟の動きにくさを訴える声、心と体の性が一致しない性的少数者への配慮の必要性などを受けたもの。生徒指導課の内田久徳課長は「生徒による標準服の検討は他に例がなく手探りだが、声を反映し、皆が喜べるオリジナルを作りたい」と話す。

 今後の流れは-。市教委は28日~2月15日にかけ、市内の7中学校で生徒や保護者代表の約400人を対象にサンプルの展示会を開く。その場で、生徒の検討委がまとめたアンケートに感想を記入してもらう。得られた結果を基に、新標準服に必要な「機能」を絞り込み、有識者委員会に提案。新デザインは、新年度の早い時期にも完成する見通しだ。

=2019/01/24付 西日本新聞朝刊=

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