「漫画文化」に着目、タイから集客へ 壱岐でアートフェス構想 事業構想大学院大が推進 [福岡県]

 長崎県・壱岐を訪れる観光客を増やそうと、島ゆかりの漫画や食を堪能してもらう事業提案をする「アートフェス構想」づくりが進んでいる。日本の漫画の同人誌が人気というタイ人をターゲットに、福岡市にも福岡校がある事業構想大学院大の教員や院生が計画。3月5日には、その構想を発表するシンポジウムを福岡市で開く。

 同大は本年度、内閣府の委託を受け、国内外の観光客を誘致するのに有効な手段を実証調査することにした。対象地域を探していたところ、壱岐を舞台に創刊された漫画・カルチャー誌があることに着目。著名な漫画家も作品に壱岐を登場させており、たくさんの神話がある豊かな文化も組み合わせながら、タイ人にアピールすることにした。

 教員や院生など約10人は昨秋ごろから壱岐を訪問するなどし、現地の人が考える観光客向けのスポットや食と、島外の人が「行ってみたい」と思うような素材のギャップについて考えた。一支国博物館やゆるキャラの「人面石くん」、原の辻遺跡などの集客面で課題を洗い出す一方、地元の漁師が日常的に飲む酒や家庭料理に魅力を感じたという。こうした視点も構想に盛り込み、壱岐市などの協力を得て、今秋ごろには事業展開を図っていく予定。

 今月からは、福岡空港とバンコクが格安航空会社(LCC)で結ばれる。テーマパークやIT企業で働く院生たちの中にはタイ人もおり、タイに行ったり、福岡在住のタイ人に聞いたりし、どのような観光需要があるかも調査。今後は実際に壱岐に来てもらうモニターツアーも計画するという。

 同大の担当者は「特別な観光資源がある地域ではなくとも、眠っている資源をつなぎ合わせて人を呼び込む事業はできることを実証したい」と話す。

 シンポは午後1時半から、福岡市中央区のよみうりプラザで。無料。申し込みは=https://www.mpd.ac.jp/event/201903cooljapan/

=2019/02/10付 西日本新聞朝刊=

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