「宗像教授」と読み解く古代 人気漫画と遺跡出土品コラボ展 17日までむなかた館 [福岡県]

宗像教授が宗像海人族について語る漫画の場面と、海人族が栄えた弥生期の出土品
宗像教授が宗像海人族について語る漫画の場面と、海人族が栄えた弥生期の出土品
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ファン垂ぜん、星野之宣さんの原画展示もある
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奈良時代の皇朝十二銭。ガラス玉と一緒にひもを通した状態で見つかった
奈良時代の皇朝十二銭。ガラス玉と一緒にひもを通した状態で見つかった
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 漫画家・星野之宣さんの代表作で考古学者が主人公の「宗像教授シリーズ」と、漫画の場面に登場する実際の出土品を併せて紹介する異色の展示会「漫画×考古学 宗像教授帰省録」が、宗像市深田の「海の道むなかた館」で開かれている。入場無料で、17日まで。

 星野さんは北海道帯広市生まれ。1990年から古代史の謎をテーマにした「宗像教授シリーズ」を描き始め、2009年にはイギリスの大英博物館で原画が展示された。現在は、中国・明代が舞台の海洋冒険ロマン「海帝」を連載中だ。

 「宗像教授」の主人公・宗像伝奇(ただくす)は、古代に玄界灘を支配し外洋航海を得意とした宗像海人(かいじん)族の末裔(まつえい)という設定。今回の展示会は、宗像市内の遺跡で実際に出土した遺物と一緒に、その時代を描いた漫画のページを拡大して紹介し、理解を深められるようにしている。

 例えば弥生時代。海を越えて朝鮮半島や中国に活躍の場を広げた宗像海人族を描いた漫画のそばには、中国にルーツがあり、久原遺跡で出土した銅剣・銅矛などを展示している。

 また、貨幣の始まりを描く漫画の回には、三郎丸今井城遺跡でガラス小玉とともにひもでくくられて見つかった、121枚の奈良時代の古代銭・皇朝十二銭(こうちょうじゅうにせん)を並べる。航海術にたけた宗像の民が、時の中央政権に重宝され親密な関係を築いたからこそ、これほど大量の銭貨を手に入れることができたとみられている。

 ファン垂ぜんの原画展示や、宗像教授を通して古代人の思いをイメージするコーナーも。「ちいさきものの手」という回には、縄文時代の墓跡から出土した子どもの手形・足形をかたどった土製品が登場。現代でも、生まれた子の手形や足形を記念に取ったりすることから、親が子を思う心はいつの時代も変わらぬことを伝えてくれる。

 海の道むなかた館=0940(62)2600。

=2019/02/13付 西日本新聞朝刊=

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