朝倉市2集落に砂防ダム計画 「仕方ない…」「時間欲しい」 住民主催勉強会 [福岡県]

勉強会で大型砂防ダム計画の説明を聴く住民たち
勉強会で大型砂防ダム計画の説明を聴く住民たち
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 九州豪雨で甚大な被害を受けた朝倉市杷木松末(ますえ)の乙石、小河内の2集落に大型の砂防ダムが計画されていることを受け、17日に市内であった住民主催の勉強会には約60人が参加。「砂防ダムができれば2集落ともほとんどの人が住めなくなる」などの説明に、住民には複雑な思いが交錯した。

 国交省によると、山などに堆積する大量の土砂と流木の流出を防ぐため乙石集落に4基、小河内集落に2基の砂防ダムを計画。既に住民には打診している。

 勉強会は計画への判断材料を住民が得るため、冒頭以外は報道陣に非公開で開催。国交省や市の担当者が計画の内容を説明した。

 2集落は長期避難世帯にも認定され、今も集落に住めない。勉強会では認定解除による帰宅時期への言及はなかった。住民からは「砂防ダムのほか、(集団移転など)関係する制度の説明もしてほしい」など切実な質問が出されたという。

 みなし仮設住宅や仮設住宅は、今夏で2年の入居期限を迎える。それ以降は被災者が自費で住まいを確保しなければならない。みなし仮設に住む乙石集落の女性は「(砂防ダムは)仕方ないかもしれないが、長期避難世帯の認定がいつ解除されるのか。長く続く避難生活は厳しすぎる。行政はもっと考えてほしい」と、幾重にもなってのしかかる苦しみを訴えた。

 一方、勉強会前にあった小河内集落住民の集落会議でも砂防ダム計画について論議。この中で「(受け入れるかどうか)家族内の話し合いも終わっていない。まだ時間がほしい」との声も出ていた。

=2019/02/18付 西日本新聞朝刊=

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