平和台を創った男 岡部平太伝 番外編 反響300通超 「剛直な人生」に感銘 [福岡県]

岡部平太を特集した糸島市の広報誌
岡部平太を特集した糸島市の広報誌
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 「剛直な人生」に感銘を受けた-。連載「平和台を創(つく)った男 岡部平太伝」の第1部、第2部には300通を超す反響のメールが寄せられた。日本に初めて科学トレーニングを導入して多くの名選手を育て、「近代スポーツの父」ともいえる糸島市出身の岡部平太(1891~1966)。その実績について連載で「初めて知った」という声がほとんどだった。その一端を紹介する。

 「あまりに剛直で太い、いちずな生き方に大きく心を揺さぶられる」というのは、福岡市城南区の男性(62)。「スポーツ界にまだ軍隊的体質が染みついていると思わされる中、その現状に警鐘を鳴らす連載」と評価している。「東京五輪を控え、痛快な気分になれる」=城南区の別の男性(60)=という声もあった。

 岡部の故郷、糸島市からも多くの反応があった。中学教諭の男性(52)は「今の日本人にない精神的な強さを感じる。教材にしたい」。「岡部先生の話を両親からくどいほど聞かされて育ち、スポーツ科学の道を進んだ」という男性(70)もいた。同市広報誌では3月1日号で岡部を9ページにわたって特集している。

 戦後、岡部が連合国軍総司令部(GHQ)から取り返して創設した平和台陸上競技場。福岡市の福岡城跡で観光ガイドをしている男性(75)は「平和台で戦後初めて日の丸が掲揚された話をしているので、興味深く読んだ」という。「自分の人生に向き合う時間を与えられている身として、生き方が参考にできれば」(病気療養中の39歳女性)など、岡部の生きざまに励まされた人もいる。

 現代の日本と重ね合わせて読んだ人も多い。福津市の男性(66)は「押しつけ教育を否定し、権力にあらがう気骨、自分でしっかり物事を考え行動できる人材が、日本を変える原動力になる」。福岡市西区の男性(84)は「若者たちよ、勉強して日本の将来像をつくり上げてもらいたい、と叫びたい」と書いている。

 連載は米国留学時代を描く第3部が5月に掲載される予定。小説「Peace Hill 天狗(てんぐ)と呼ばれた男 岡部平太物語」(橘京平著、幻冬舎刊、1200円)は売り切れの書店もあるが、Amazonなどネット書店で購入できる。

 3月31日午後4時からは、糸島市前原中央の古民家カフェ「古材の森」で、橘氏によるトークショーがある。サイン本付きで入場料2千円。問い合わせは、いとしまちカンパニー=050(5359)2172。

※小説「Peace Hill 天狗と呼ばれた男 岡部平太物語(上)」(著者・橘京平、幻冬舎刊、1,200円)が好評発売中

=2019/03/08付 西日本新聞朝刊=

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