杷木の柿農家が平和の樹手入れ 篠栗の生協、豪雨被災支援が縁 [福岡県]

エフコープの平和の樹を手入れする杷木の人たち
エフコープの平和の樹を手入れする杷木の人たち
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 2017年の九州豪雨で被災した朝倉市杷木地区の柿農家が7日、エフコープ生活協同組合(篠栗町)を訪れ、敷地内に09年に植えられた「平和の樹『長崎被爆三世柿の木』」の手入れをした。全国有数の柿産地・杷木を支えるプロの手で、貴重な歴史の証言者である柿の木が生気を取り戻した。

 エフコープは被災地支援の一環で、17年9月から毎週、東峰村と朝倉市杷木地区の仮設住宅を交互に訪問。東北の食材を使った夕食会を開き、住民同士の新たなコミュニティーづくりの場にもなっている。

 その交流の中で、長崎で被爆しながら生き延びた柿の木の孫木であり、平和活動にも取り組むエフコープが象徴として育てている「平和の樹」の樹勢が衰えていることが話題に上り、今回の手入れにつながった。

 この日、杷木地区の仮設住宅林田団地自治会の小江達夫副会長(59)ら柿に詳しい役員3人は噴霧器などを持参してエフコープに駆け付け、木の汚れ落としや枝切り、肥料やりまでの作業を手際よく約1時間で済ませた。

 小江さん方の柿畑は、被災で4分の3ほどが耕作できなくなり、約1ヘクタールを残すのみという。柿の木は手入れをしないと枯れてしまうことがあるそうで、耕作できなくなった畑の将来は見通せない。住宅などでも不安を抱える小江さんだが、手入れ作業を終えると「いつも元気をもらっている恩返しが少しはできたかな。夏過ぎには樹勢も回復するのでは」と笑顔を見せていた。

=2019/03/16付 西日本新聞朝刊=

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