福岡市長選、見えぬ構図 「3選」対抗の動き低調 11月予定

 九州最大都市・福岡市の高島宗一郎市長(43)の2期目の任期満了(12月6日)に伴い、11月にも予定される次期市長選まで約半年となった。高島市長は明言していないが、市議会などでは「3選出馬はほぼ既定路線」との見方が支配的だ。昨年には、市長の「生みの親」である自民党市議団との対立が表面化したものの、有力な対抗馬が立つ動きは現時点では鈍い。野党系も同様で、市長選の構図はまだ固まっていない。

 「『圧倒的福岡時代』の幕を、皆さんとともに開く。皆さんと一緒に、これからもいろいろなチャレンジをしたい」。9日、市内のホテルで開かれた自身の政治資金パーティーで、高島市長は約1300人の出席者に力を込めた。

 さらに安倍晋三首相、麻生太郎副総理との「蜜月」を生かした「航空法で定める建物高さ制限の緩和」などを念頭に、「市と国が一体となってダブルエンジンで施策を推進し、福岡市は大きく飛躍した」と、これまでの7年半を総括した。

 市が昨年度実施した市民の市政信頼度は、2008年度以降で最高の77・7%に達し、周辺は「多くの(政策の)種をまき、芽が出て実り始めた。本格的な収穫期だ」と手応えを示す。

 ただ、高島市長は次期市長選への出馬は「(10月の市議会)決算特別委員会の頃には判断する」とけむに巻く。1カ月ほど前には都内で麻生副総理と会食し、自身の身の振り方も率直に意見交換したという。こうしたことから、県政財界の一部には国政転出などの臆測もなお残る。

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 高島市長と全面対決した福岡空港の新運営事業者への出資問題などを機に、緊張関係が続く市議会最大会派の自民。今年4月には、市長との融和路線を急速に進めようとした市議団会長が、任期途中で辞任に追い込まれる事態も起きた。「市長は議会を軽視している」との根強い反感が背景にあるが、市長選で決戦を挑む政治的エネルギーまでには至っていない。

 ベテラン自民市議は「市長は(選挙に)強く、3選出馬するだろう。2、3の案件で意見が異なったからといって対抗馬を出す必要はないし、こちらにそんな力もない」。自民は衆院議員OBの重鎮が「刺客」を探しているものの、めどは立っていないとみられる。

 野党系会派では共産党などが対抗馬の検討作業に着手。一方で、空港出資問題で市議会の3分の2近くを糾合した実績を踏まえ、自民に統一候補擁立の秋波も送っている。

 市長選の構図に影響しそうな要因として、国政の行方も挙げられる。相次ぐ不祥事に揺らぐ安倍政権の消長次第では、「高島市長にも余波が及ぶかもしれない」(市関係者)との見方がある。

=2018/05/14付 西日本新聞朝刊=

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