メガソーラー建設同意せず 漁協や温泉旅館、霧島市長に文書 [鹿児島県]

 鹿児島県霧島市牧園町宿窪田に計画されている大規模太陽光発電所(メガソーラー)を巡り、建設予定地の下流の日当山天降(あもり)川漁協や温泉旅館などの3団体が6日「異議があり、建設に同意しない」との文書を前田終止市長に提出した。計画は約2年前から進んでいたが、漁協や温泉旅館が知ったのはつい最近。既に3月14日には用地造成に伴う県の林地開発許可が出ており、関係者は「説明もなく進めるやり方はおかしい」と市や業者の対応を批判している。

 計画は、福岡市の業者が坂本龍馬が新婚旅行を楽しんだとされる「塩浸(しおひたし)温泉龍馬公園」南側85メートルの高台にある12・4ヘクタールを開発し出力1万2千キロワット、一般家庭4千世帯分の発電をするもの。

 市は手続き上、事業者に近隣関係者への説明会の開催を求めており、業者は1月、周辺住民に対する説明会を開いた。しかし、予定地から南東側の天降川下流地域には「河川への影響は出さない」との方針から、集落や漁協、旅館などに説明はしなかった。

 このため、旅館経営者らが事業者に説明を求め、6日、予定地から約4キロ南東の安楽自治公民館で説明会を開催。業者側は参加した約30人に「県と市と協議し手続きを踏んでいる。調整池など安全に万全を期している」と強調した。参加者からは「ここは近隣関係者ではないのか」「同意なく進むのはおかしい」といった不満の声が上がった。

 霧島市霧島永水では昨年5月、別のメガソーラー建設工事で土砂が流れ出て、近くの川が汚れる事態があったこともあり、漁師の久永博さん(69)は「川に影響が出る恐れがあるのに、説明もなしに県が許可を出すのは納得できない」と憤った。妙見温泉振興会の只野公康会長(54)は「計画は寝耳に水。どう対応するか会員と協議したい」と話した。

=2017/04/07付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]