鹿児島団体Vに万歳響く 全国和牛共進会 宮崎は肉牛の部最高賞 口蹄疫被害の農家も活躍 [鹿児島県]

鹿児島県の初の団体賞獲得が有力となり、万歳して喜ぶ鹿児島県の応援団
鹿児島県の初の団体賞獲得が有力となり、万歳して喜ぶ鹿児島県の応援団
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第3区で優等賞首席を獲得した鹿児島県の牛
第3区で優等賞首席を獲得した鹿児島県の牛
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第3区で優等賞2席に入った口蹄疫で被災した河野久徳さん
第3区で優等賞2席に入った口蹄疫で被災した河野久徳さん
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 「日本一だ」「チーム鹿児島、万歳」-。11日までの5日間、仙台市で開催された第11回全国和牛能力共進会。鹿児島県が宮崎県に雪辱を果たし、初の団体賞を獲得した。会場の鹿児島県の応援スタンドでは万歳の声がこだました。宮崎県も史上初の団体賞3連覇こそ逃したものの、肉牛の部で最高賞の内閣総理大臣賞を2大会ぶりに獲得。宮崎県で2010年に発生した家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)で被災した農家の活躍も光った。

 02年の第8回岐阜全共で六つの区で優等首席に輝き大会を席巻した鹿児島県。しかし前回12年の長崎全共で獲得した優等首席は1区分だけで、団体2位ながら宮崎県に大きく差をつけられた。

 長崎全共での「牛に落ち着きがなく審査に影響した」という反省から、13年からは毎年調教の達人に学ぶ研修会を開催。昨年12月からは肉牛の部の牛に超音波診断をしてサシの入りまで確認をした。鹿児島から仙台の会場まで約1700キロの輸送でも牛にストレスを与えないよう工夫するなど入念に準備を進めた。

 そうして迎えた今大会。4部門で優等首席を獲得した。肉牛の部での優等首席獲得は1982年の第4回全共以来。全国和牛登録協会鹿児島県支部の坂元信一副支部長は「取り組みの成果がいい方向に表れた。5年後は地元、霧島市での開催なので気を引き締めたい」と話した。

 一方、宮崎県は今大会、3部門で優等首席。種牛と肉牛の総合評価で競い、最も注目度が高いことから「花の7区」とも呼ばれる総合評価群も制した。

 口蹄疫で牛42頭を失った都農町の繁殖農家河野久徳さん(64)は「こはる」と若雌の「3区」に出場し優等賞2席に。「全部出し切った。悔いはない」。7区に肉牛を出品した西都市の畜産農家黒木輝也さん(69)も口蹄疫で牛198頭を失ったが、徐々に頭数を増やし、約140頭まで回復することができた。黒木さんは「宮崎が畜産再生にがんばっている姿を見せることはできた」と話した。

 同協会宮崎県支部の長友明博事務局長は「大会レベルが全体的に上がっている印象。宮崎牛の力を全国に発信する目的は果たせた。いいチームだった」と話した。

=2017/09/12付 西日本新聞朝刊=

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