「幕下ろしていない」 陽光会不正問題 鹿児島市長、徹底究明の方針 [鹿児島県]

 鹿児島市の社会福祉法人・陽光会が運営していたデイサービス施設で介護報酬を不正受給したとして、市から約4千万円の返還を命じられた。森博幸市長は30日の定例記者会見で「まだ幕を下ろしてはいない」と述べ、陽光会の一連の不正運営問題について徹底究明する姿勢を強調した。

 今回の介護報酬の不正受給については、陽光会関係者から市に内部通報があったという。今年3月以降、理事会議事録の偽造や理事などの交通費プールといった問題が相次いで表面化。その調査の中で不正受給の実態も明るみに出た。

 デイサービス施設のリハビリ指導員は昨年1月末で退職したが、その後も勤務しているように装い、同10月、介護保険法の事業所指定の更新を受けていた。

 市の担当者は「職員の勤務実態を一人一人確認するのは同様の施設数も多く、難しい。チェックが十分でなかった」と認める。

 陽光会側は「手続きした担当者の理解不足が原因であり、故意ではない」と釈明する。森市長は会見で「今回の事例で教訓を得たので(社会福祉法人の)指導監査のあり方を検討していく」と語った。

 市は一連の不正問題で陽光会に対し2度の改善勧告を出した。陽光会は3度にわたり改善報告書を提出したが、森市長は過去の会見で「納得できる内容ではない」と突き放している。この日も市長は「陽光会はいろいろな事業を展開しており、その検証をしていく」と語り、陽光会の事業全体を洗い直す方針を示した。

 陽光会の改善報告書は、架空理事会の議事録作成を理事長が指示したと認め、改善策として内部通報制度創設などを打ち出した。ただ不正に関与した理事長で組織を再生できるのか。この質問に市長は「市が理事長を代えなさいとか、どうしなさいとかはできない」と述べるにとどめた。

=2017/12/01付 西日本新聞朝刊=

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