薩摩の偉人 トランプに 郷土の職人グループが制作 「楽しみ功績学んで」 [鹿児島県]

西郷隆盛や大久保利通ら薩摩の偉人をデザインしたトランプ「愛ジャッド」
西郷隆盛や大久保利通ら薩摩の偉人をデザインしたトランプ「愛ジャッド」
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薩摩偉人トランプを作った職人グループ「ジュノジ」のメンバーの新町義臣さん=鹿児島市
薩摩偉人トランプを作った職人グループ「ジュノジ」のメンバーの新町義臣さん=鹿児島市
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 エースは島津斉彬、キングは西郷隆盛、クイーンは篤姫-。明治維新150年に合わせて、維新前後に活躍した薩摩の偉人14人を錦絵風に描いたトランプが発売された。商品名は「愛ジャッド」(鹿児島弁で「愛ですよ」)。その名の通り、郷土愛にあふれる鹿児島の職人グループ「ジュノジ」が制作した。グループは「トランプを楽しみながら偉人たちを知り、功績も学んでほしい」と話す。

 バーテンダーで、ジュノジの広報担当の新町義臣さん(44)によると、偉人の中から特にストーリー性のある14人を選んだという。

 西郷隆盛の弟で、1863年の薩英戦争でスイカ売りを装い軍艦に乗り込もうとしたエピソードが残る西郷従道は、スイカを積んだ小船とともに描いた。サッポロビール創始者の村橋久成は缶ビール、日露戦争時の連合艦隊司令長官、東郷平八郎は戦艦三笠などを一緒に描いている。

 「最も悩んだ」というのが、ゲームによって最強の切り札になり、最悪のカードにもなるジョーカーを誰にするか。鹿児島では評価の分かれる大久保利通を「道化師」として充てたが、図柄では利通の「通」の字をあえて「道」として大久保ファンに気を配った。

 ジュノジは、銀細工や生花店、デザイナーなど同世代が集まり「鹿児島を愛し、応援し元気にしたい」と5年前に結成。グループ名は薩摩を治めた島津家の家紋「丸(まる)に十字(じゅうのじ)」から取った。

 これまでに、黒豚の革の財布やドレッシングなどを商品化。維新150年にふさわしいものを作ろうと、トランプを企画した。図柄はイラストレーターの石神竜児さん(44)が担当し、当時の錦絵を参考に1年がかりで完成させた。

 薩摩藩は維新前年の1867年のパリ万博に薩摩焼を出品。欧米では今も「SATSUMA(サツマ)」として知られる。そんな先人たちの功績を受け継ぐ思いで、ジュノジは海外展開も視野に入れている。新町さんは「先人に負けないようにもっともっと作品を発表して、鹿児島を世界に発信したい」と意気込む。

 トランプは1680円(税込み)でネット通販や鹿児島市の維新ふるさと館などで販売。詳しくは「ジュノジ」のホームページで。

=2018/06/02付 西日本新聞夕刊=

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