口永良部 噴火警戒「4」 鹿児島、避難準備に引き上げ [鹿児島県]

 気象庁は15日、鹿児島県屋久島町の口永良部(くちのえらぶ)島で噴火の可能性が高まったとして、午前10時半に噴火警報を発表、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から4(避難準備)に引き上げた。居住地域への噴火警報は2015年5月の爆発的噴火以来、3年ぶり。新岳火口から周囲約3キロでは、大きな噴石の飛散や火砕流の恐れがあるとして厳重な警戒を呼び掛けた。

 8日以降、火山活動が活発化。15日午前0時ごろから火山性地震が頻発し、午後3時までに29回発生した。震源は15年に噴火した際の地震と同じ新岳の南西山麓付近の深さ5キロ地点と推定。地震の規模は速報値で最大マグニチュード(M)1・9。福岡管区気象台の稲葉博明火山防災情報調整官は「前回よりも火山性地震の間隔が短く、進行が早い」と警戒。気象庁はレベル5(避難)への引き上げも視野に監視を強めている。

 15年の噴火では火砕流が海岸に到達。レベル5に引き上げられ、全住民が島外避難した。同年6月を最後に噴火はなく、16年6月にレベルを3(入山規制)、今年4月に2に引き下げられた。

 鹿児島県は同日夕、対策本部会議で町や気象庁、海上保安庁などの関係機関と避難態勢を確認。レベル5になったり、噴火したりした場合、大半の住民は新岳から約5キロ離れた「番屋ケ峰」の避難所に避難する方針という。島唯一の町職員、川東久志さん(58)は「自然が相手だけにどうしようもない」と話し、民宿経営の貴舩森(きぶねもり)さん(46)は予約客に断りの連絡を入れ、「この状態がいつまで続き、どれくらいの規模になるかが心配」と不安を募らせた。

=2018/08/16付 西日本新聞朝刊=

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