桜島大噴火でも「犠牲者ゼロ」提言 火山防災トップシティ構想検討委とりまとめ 鹿児島市 [鹿児島県]

森博幸市長(左)に提言書を提出した「火山防災トップシティ構想」検討委員会の井口正人委員長
森博幸市長(左)に提言書を提出した「火山防災トップシティ構想」検討委員会の井口正人委員長
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 鹿児島市が策定を目指す桜島の防災力を高め内外に広く発信する「火山防災トップシティ構想」の検討委員会は、大規模噴火でも「犠牲者ゼロ」を目指すことなど三つの柱からなる提言書をとりまとめた。委員長で京都大火山活動研究センター長の井口正人教授が26日、市役所を訪れ、森博幸市長に手渡した。

 提言書は犠牲者ゼロの防災対策のほか、次世代につなぐ火山防災教育、「鹿児島モデル」による世界貢献を柱とする。防災対策では対岸である市街地側の対策強化や外国人や観光客向けの細やかな情報発信などを求めた。教育では副読本の作成や火山防災をリードする人材育成などを盛り込んだ。鹿児島モデルでは災害対策のノウハウ提供や防災施設を見どころとするツアーの開発など火山防災観光の確立などを提案した。構想具体化のために、諸課題を研究し、関係機関をつないで推進する枠組みの構築を求めた。

 森市長は「市が歩むべき道筋が掲げられている。具体化させ、火山と共生するまちとして火山防災の取り組みをさらに高めたい」と述べた。井口教授は「提言を施策に落とし込むことが重要。例えば教育ではどんなカリキュラムを作るのか、防災対策では大規模噴火時に家畜を避難させるタイミングはいつなのかなど関係機関がつながって研究すべきだ。そこで出来上がった研修カリキュラムなどが鹿児島モデルになり、世界貢献につながる」と話した。

 検討委は学識者や地元のNPO代表ら9人のメンバーで構成し、4月から桜島の視察など5回の会合を開き、提言をまとめた。市は本年度中に提言を具現化する構想をまとめる。

=2018/10/26 西日本新聞=

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