1億円無駄になり市民反発 異例の前払い…ホテル「甑島館」は閉館 [鹿児島県]

 薩摩川内市が上甑島のホテル「甑島館」の運営会社に返還を求めた1億円の補助金は前払いで交付された。補助金は事業完了後に支払われるのが通常だが、資金調達が困難な場合は、前払いされるケースもある。今回は「事業の早期完了を目指すため」との理由で認められた。ある職員は「異例も異例」と指摘。鹿児島市幹部も「通常の行政手続きとして考えにくい」と疑問を呈する。

 市は1億円の交付にあたり、運営会社と10年間の運営継続などを条件とし確約書を交わしたが、甑島館は今年1月末の閉館を決めた。約束をほごにされ、補助金が無駄になった形だ。

 同市の不動産業男性(52)は「市はなぜ前払いしたのか説明して謝罪してほしい」と憤る。市議からは「裁判は何年かかるか分からず、島民も不安になる。1億円にこだわらず甑島館をこちらに取り戻して利活用できるようにすべきだ」などの意見が出た。

 永田一広副市長は「一つの政策の下に行った適正な支出で、市にミスや欠落した部分があったとは考えていない」と強調した。

=2019/01/24 西日本新聞=

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