【街 みらい】北九州市政点検 インタビュー(中) ハートフル北九州議員団・世良俊明代表 福祉ベースに発展に道筋

ハートフル北九州議員団の世良俊明代表
ハートフル北九州議員団の世良俊明代表
写真を見る

 北九州市政の点検インタビュー2回目は、市議会の与党会派の一つ、ハートフル北九州議員団の世良俊明代表(67)。現在は国民民主系と無所属議員の11人がメンバーで、世良氏は現職の北橋健治氏(65)を2007年の初当選時から支えてきた。「福祉的な行政に転換した上で発展への道筋を付けてきた」と、3期12年の北橋市政を振り返る。

 -実現してきたことは。

 「前の末吉興一市長時代と比べ福祉、子育て、教育、中小企業支援に予算をシフトした。07年の最初の予算編成を論評した報道で、公共事業重視から『大胆に方向転換』と評価された。生活保護行政を改善し、中学校の完全給食や少人数学級も実現。結果として今、『50歳から住みたい地方』や『子育て環境』などで全国的な評価を得ている」

 「強調したいのは、県との連携が進んだ点だ。それがなかったら、県警を含めた暴力追放の取り組みはうまくいかなかったはずだ」

 -スペースワールド(SW)撤退などに対する批判が経済界など一部にある。

 「振り返ると、鉄鋼業の衰退で生じた遊休地を活用する末吉市政のチャレンジがSWだった。レジャー施設のモデルは今、通用しなくなった。限られた財源で、地域特性を生かしながらどう持続可能で住みやすい街を作るかが、地方都市の課題だ。北橋氏が力を入れる響灘での洋上風力発電の拠点化や、国連加盟国が合意した『持続可能な開発目標(SDGs)』のモデル都市推進は、産業誘致や人口減に歯止めをかけられる可能性を持っている」

 -民主党(当時)などの推薦で市長となり、3期目は自民党の単独推薦。来年の市長選では再び「市民党」を掲げ、分かりづらい。

 「『元気発進!北九州』プランという20年度までの市の基本構想がある。3期でそれを進めてきた。国政を含めた政治情勢により、推薦の形は変化してきたのは確かだが、骨格部分は変わっていない。最初の選挙で戦った自民、公明両会派も、最初の予算案から賛成しており、一緒に街づくりをしてきた。今回も3会派が推薦する形となった」

 -北橋氏は「4選以上出るべきでない」と、自ら多選自粛を掲げてきたが。

 「4選支持の理由は北橋氏に代わる人がいない、ということ。本人も、見え始めてきた有力なテーマを放り出せない、それは無責任だと説明している。今の北九州の課題を理解し、持続可能な街づくりに挑める人はほかにいないと考えた」

 「人口減対策など、われわれに無駄な時間は残されていない。自治体が消滅しかねない時代の中で、誰ひとり取り残さない市政をどう実現すべきか。今回の選挙で争点になればいい」

=2018/12/27付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]