【街 みらい】北九州市政点検 訪日客でにぎわい創出 夜景観光充実に活路

外国人観光客を北九州市街に呼び込もうと、JR小倉駅前から主な観光・商業施設を結んで循環する「小倉ループバス」。市と西鉄バス北九州が昨年12月から試行的に運行を始めた
外国人観光客を北九州市街に呼び込もうと、JR小倉駅前から主な観光・商業施設を結んで循環する「小倉ループバス」。市と西鉄バス北九州が昨年12月から試行的に運行を始めた
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 北九州市を2017年に訪れた外国人観光客は、前年比約2倍の68万2千人と過去最高を記録した。一方で、消費は伸び悩みをみせている。市の担当者は、福岡市などの他都市に拠点を置いて観光する「通過型」の外国人が多く、「市内での消費に結び付いていない」と分析する。宿泊を伴う長期滞在の外国人観光客をいかに増やしてくか。街のにぎわい創出へ、一つの鍵を握る。

 17年に外国人観光客が急増した背景には、16年12月に市と韓国の釜山、ソウルを結ぶ格安航空会社(LCC)ジンエアーなどの国際定期便が相次ぎ就航した影響が大きいという。門司区と若松区へのクルーズ船の寄港も好調だ。17年の寄港数は33回。前年の9回から4倍近くに膨らんだ。

 一方、国内外合わせた観光客の17年の消費額は1434億円で、前年比約16億円の微増にとどまった。北九州空港などの利用者も、宿泊先を福岡市に置く傾向が強いとみられる。市の担当者は「日中に小倉城や門司港レトロ地区などを訪れ、福岡市などに戻って宿泊するケースが多い。現状は、市内で食事や買い物などをする消費行動に結び付いていない」と明かす。

 宿泊率(17年)をみると、市への宿泊は15%。日帰りが85%を占めた。消費額(16年)は、宿泊が1日当たり1人2万3104円だったのに対し、日帰りは5336円だった。

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 宿泊客の動向とともに、市が課題ととらえているのが「観光都市としての認知度向上」だ。観光都市PRのため、市職員が台湾や香港など国内外の旅行会社などを直接訪問し、北九州の魅力を紹介する「営業活動」に力を入れる。17年度は国外124社、国内315社でセールスを展開した。「宿泊に結びつけるウルトラCの事業はない。地道な活動こそ最善策」と、市の担当者は力を込める。

 都市の魅力アップを目指し、近年は夜景観光の充実に力を注ぐ。市は18年度の事業として、無料化した若戸大橋のライトアップ整備などの関連事業(1億1300万円)、「関門地域夜間景観周遊バス」の運行や関門海峡ミュージアムの展示物の更新を核とした関連事業(8億6200万円)など、夜景観光の魅力向上、観光施設の充実に取り組む。

 昨年10月、北九州市が「日本新三大夜景都市」として長崎市、札幌市に続き3位に選出された。観光の目玉として、具体的な集客プランを検討するなど最大限活用していく考えだ。

=2019/01/09付 西日本新聞朝刊=

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