妙見祭の笠鉾彩る水引幕、来年度から修復・新調へ 八代市、1000万円目標に寄付募る [熊本県]

昨年の妙見祭で勢ぞろいした9基の笠鉾。それぞれの中央付近に巻かれているのが水引幕
昨年の妙見祭で勢ぞろいした9基の笠鉾。それぞれの中央付近に巻かれているのが水引幕
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年代が分かるものでは最も古い1899(明治32)年製の水引幕(蘇鉄)を補修する町内の女性たち
年代が分かるものでは最も古い1899(明治32)年製の水引幕(蘇鉄)を補修する町内の女性たち
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笠鉾「〓陵頻伽」の部材の寒干しで八代小児童に披露された水引幕
笠鉾「〓陵頻伽」の部材の寒干しで八代小児童に披露された水引幕
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 八代市は、ユネスコ無形文化遺産に登録された八代妙見祭について、各町内が守り継いでいる笠鉾(かさぼこ)の水引幕を修復したり新調したりする事業を2018年度から本格化させる。伝統的な意匠を守るのが前提のため高額の費用を要し、10年がかりの事業になる可能性が高いという。資金の一部にインターネットで寄付を募るクラウドファンディングを活用する計画で、市は1千万円を目標に協力を呼びかけている。

 市文化振興課によると、水引幕は楼閣形の笠鉾の内部が見えないように中央部に巻き付ける細長い幕。金糸をぜいたくに使った刺しゅうなどをあしらい、製作費は1枚1千万円程度になるという。

 市は1992年から7年をかけ約3億4千万円を投じて笠鉾全9基の修理と調査を行い、水引幕は4基分を新調した。今回は残り5基「菊慈童(きくじどう)」「蘇鉄(そてつ)」「恵比須(えびす)」「松」「〓陵頻伽(かりょうびんが)」の水引幕を主な対象にする。明治から大正時代の製作とみられ、年代が分かるものではカメの姿がデザインされた蘇鉄の水引幕が1899(明治32)年製と最も古い。町内の女性たちが何世代にもわたって補修を繰り返し守ってきた。

 市は本年度中に各町内の保存会や八代妙見祭保存振興会と協議し、修復や新調の優先順位などの計画を立てる方針。市文化振興課は「世界の宝となった妙見祭を未来へ適切に保存、継承するため、支援をお願いしたい」としている。クラウドファンディングの募集期間は7月4日まで。

※〓は「しんにょう」に「加」

=2017/05/17付 西日本新聞朝刊=

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