集落再生住民が基本構想 南阿蘇村6地区が要望書 移転先の整備、東海大との連携も [熊本県]

吉良清一村長に要望書を提出する復興村づくり協議会の会長ら
吉良清一村長に要望書を提出する復興村づくり協議会の会長ら
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 南阿蘇村で、熊本地震の被害が特に大きかった6地区の住民らがそれぞれ組織する「復興村づくり協議会」が6日、集落再生に向けた基本構想をまとめた要望書を吉良清一村長に提出した。長期避難世帯の認定が解除された立野地区は、自宅の現地再建が困難な世帯向けに移転用地の整備を要望。東海大阿蘇キャンパスがある黒川地区は、大学との連携への支援を求めた。村は国や県の補助事業などを活用して実現を検討する。

 策定したのはほかに、袴野▽長野▽乙ヶ瀬▽沢津野-の各地区。6地区は半壊以上の世帯が約5~9割に達する。今年初めから地区ごとに住民らが会議を重ね、協議会を発足。村やコンサルタントを交え、地区の将来像を話し合ってきた。

 地区ごとの主な要望は、地区内での自宅再建支援策の拡充▽災害時の安全確保につながる道路拡幅▽コミュニティー維持に役立つ広場の設置▽農道や農業用水路の復旧整備-など。具体的な場所なども図面で示している。

 村が実施した住宅再建意向調査で、村外への転居を希望する人が2割近い地区もあり、村は人口流出への危機感を強めている。吉良村長は「地区の再生を目指し、できる限りの支援をしていきたい」と述べた。

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村内に自宅再建なら、100万円助成 南阿蘇村が独自の人口減対策

 南阿蘇村は、熊本地震の影響による人口減少対策として、被災した自宅を村内で再建する世帯に最高100万円を助成する独自の支援策を導入する。復興支援の寄付などを積み立てた村復興基金を充てる。

 助成するのは、自宅再建にかかる融資や登記の事務手数料、建物の保険料など。対象は年収500万円以下の世帯で、子どもの数に応じて年収700万円以下の世帯まで緩和する。60歳以上で「リバースモーゲージ」(自宅を担保に資金を借り入れ、死亡時に売却して元金を一括返済するローン商品)を利用する世帯も対象とする。

 全体で120世帯の利用を見込み、まず12世帯分の関連費1200万円を盛り込んだ一般会計補正予算案を11日開会の定例村議会に提案する。需要に応じて随時予算化していく方針。

=2017/12/07付 西日本新聞朝刊=

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