学生9割「検査意思なし」 エイズで熊大生グループ調査 「情報得る機会必要」 [熊本県]

エイズに関する若者の意識調査をした「Safe LOVE Kumamoto」代表の和田幸さん(中央)らメンバーたち
エイズに関する若者の意識調査をした「Safe LOVE Kumamoto」代表の和田幸さん(中央)らメンバーたち
写真を見る

 熊本大の学生グループが実施したエイズに関する若者の意識調査で、「エイズウイルス(HIV)の検査を受けようと思ったことがあるか」との問いに、約9割の学生が「ない」と回答。県内のエイズ患者やHIV感染者数が増加傾向にある中で、関心の低さが浮き彫りになった。代表の和田幸(みゆき)さん(22)は「義務教育以降も、治療や予防の情報を得る機会が必要」と啓発の重要性を強調する。

 調査は、同大で看護を学ぶ学生でつくる「Safe LOVE Kumamoto」が昨年11月、学生約200人に実施。「HIVに感染する不安があるか」との問いに53%(87人)が「ある」「少しある」と答えた。一方、「検査を受けたことがある」との回答は7%(11人)だった。

 メンバーの長野綺子(あやこ)さん(23)は「周囲に患者や感染者がいないか、いても外見では分からないため、ほとんどの人は身近な問題と捉えにくい」と分析する。

 「エイズについて知りたいこと」(複数回答可)という問いには予防法(59人)、検査(53人)、治療法(49人)などが上がった。

 県内では全11カ所の保健所で、無料検査を匿名で受けられる。県健康危機管理課によると、2012~15年の検査件数は年延べ約1700~約2100件でほぼ横ばい。一方で、県内のエイズ患者とHIV感染者の新規報告者数は、2012~15年は年計6~10人で推移していたが、16年は19人に急増。統計を始めた1988年以降で最多となった。

 厚生労働省のエイズ発生動向調査では、16年末時点の国内HIV感染者1万8920人のうち、感染経路別では男性間の性的接触が1万1109人で約6割を占める。熊本市は14年から、市内の男性同性愛者の当事者団体と連携し、啓発のチラシ作成と配布、勉強会の開催といった対策を強化している。

=2018/01/10付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]