南阿蘇の笑顔を力に 移住の五十嵐さん白川駅舎で写真展 地震後の店や施設紹介 [熊本県]

写真を撮影した五十嵐恵美さん。「村の魅力的な人たちを取り続けたい」と話す
写真を撮影した五十嵐恵美さん。「村の魅力的な人たちを取り続けたい」と話す
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写真展会場の阿蘇白川駅舎にあるカフェ「75thST」
写真展会場の阿蘇白川駅舎にあるカフェ「75thST」
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レストラン「ボンジュール・プロヴァンス!」
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「宮崎製茶」の畑で
「宮崎製茶」の畑で
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 熊本地震の影響により観光客数が落ち込んだ南阿蘇村で、被災から立ち上がった飲食店や観光施設で働く人に焦点を当てた写真展が開かれている。撮影したのは地震後、村に移住した五十嵐恵美さん(37)。少しずつ復興していく様子を見詰めながら「頑張っている人たちを少しでも支えたい」とカメラを向ける。

 カフェにレストラン、雑貨店にゲストハウス、天文台に農園…。会場の南阿蘇鉄道阿蘇白川駅の駅舎には南阿蘇村と隣の高森町の店や施設で撮影した約30点が並ぶ。どれも被写体の笑顔が印象的だ。「笑って、とリクエストしたこともあるけど、みんな自然といい表情だったんですよね」と五十嵐さんもほほ笑む。

 観光復興を目指して村が立ち上げた官民組織「南阿蘇村復興チーム力(ちから)」の一員として、道路網が寸断されていても営業している店があることを紹介しようと、会員制交流サイト(SNS)で発信してきた。展示作品はその中から選んだ。

 「飽きないですね。村には個性的な人が多いから」

 川崎市出身の五十嵐さんは、大学を出て結婚式場のカメラマンなどをしながら写真の腕を磨いた。熊本地震が起きたのは、田舎暮らしを夢見て移住を検討していたころ。南阿蘇村は候補の一つだった。

 「何もできないかもしれないけど、とりあえず行こう」。地震後間もない2016年5月に村を訪ね、支援物資の仕分けなどボランティア活動に従事した。そこで出会った人や風景に引き寄せられるように、5カ月後には移り住んでいた。

 これまでに訪ねた店や施設は100を超える。取材を進めるうちに「被災状況が1軒ずつ違うことがよく分かった」という。店の再開まで1年以上かかった人、再開したものの客の減少に悩む人、地震後に思い切って新規出店した人。少しでも後押ししたいと、シャッターを切ってきた。

 「美しい自然とすてきな人が共存している。それを写真から感じてもらえたらうれしい」。手書きの店舗紹介も充実しており観光情報収集にも役立ちそうだ。

 写真展は15日まで、火曜日を除く午前10時~午後5時。無料。

=2018/02/04付 西日本新聞朝刊=

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