どこで、何を、現場活動瞬時に把握 「災害情報」共有システム構築へ 県警 [熊本県]

 県警は、災害現場に駆け付けた各部隊がどこで、どんな活動をしているのかを瞬時に把握し、組織全体で情報が共有できる専用の地理情報システム(GIS)の構築に乗り出す。熊本地震の直後、110番が殺到して現場や指揮系統が混乱した教訓を生かし、救助活動の迅速化を図る。県は2018年度一般会計当初予算案にシステム構築費約1億8千万円を計上した。19年度からの運用を目指す。

 家屋倒壊、生き埋め、道路崩落…。県警によると、本震が起きた2016年4月16日の110番件数は、通常の約5倍の1日約2千件に達した。当時、県警本部の災害対策本部は、通信指令システムを介して各署から届くはずの情報が滞留し、断片情報をホワイトボードに書き出すなど混乱。他県警からの応援部隊を派遣が不要な現場に送り出したり、署から本部へ問い合わせが相次ぎ電話回線が混乱したりする事態が起きたという。

 なぜ、既存の通信指令システムは十分に機能しなかったのか-。

 県警では通常、110番を受けると、通信指令室から無線連絡を受けた管轄署の警官が現場へ出動。現場からの報告を受けた署の担当者が、現場の被害状況などを専用端末に書き込む。しかし端末は各署に1台しかなかったため、地震時は膨大な情報の入力に手間取ったという。

 県警が導入予定の災害対応用GISは、当時の反省を踏まえて構築する。指揮責任者らが入力した現場の複数の情報が、県警本部や署内のどのパソコンでも地図上に示され確認できる仕組みを目指す。担当者によると、事件捜査や交通規制などにも導入予定という。

=2018/02/27付 西日本新聞朝刊=

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