強制不妊「国は救済を」 全国弁護団長が熊本市で講演 [熊本県]

強制不妊手術の問題を巡る全国での国賠訴訟の動きを報告する新里宏二弁護士
強制不妊手術の問題を巡る全国での国賠訴訟の動きを報告する新里宏二弁護士
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 旧優生保護法に基づく障害者などへの強制不妊手術の問題を考える講演会が3日、熊本市内であった。国に謝罪や損害賠償を求める訴訟の全国弁護団長の新里宏二弁護士(仙台市)が「子どもを産むか産まないかという一番大事な基本的人権の一つが侵された。国は間違いを認め、被害者を救済するべきだ」と訴えた。

 新里弁護士は、1月に全国で初めて提訴した仙台市の女性の代理人。知的障害がある女性は、宮城県が設置した審査会の「遺伝性精神薄弱」との誤った判断に基づき10代で不妊手術を強制された。「優生思想自体が誤った思想である上、遺伝性の障害と無関係な人の権利も奪われた。法律が独り歩きして『問題のある人』は淘汰(とうた)して良いという考えに使われてしまった」と指摘した。

 96年の同法廃止後も、国は被害者らに対し「(強制不妊手術は)当時は合法だった」と説明し、謝罪や補償をしてこなかった。新里弁護士は「国が何もしてこなかった不作為の違法性を裁判で訴えたい。全都道府県でのホットラインの開設や障害者団体との連携を進め、被害者が声を上げやすい仕組みを作っていきたい」と述べた。

=2018/06/04付 西日本新聞朝刊=

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