干し柿作り、虫追い、オロガキ漁、ウマウリ… 「昭和の暮らし」写した65点 故白石巌さん作品展 宇城・県博物館ネットワークセンター [熊本県]

白石巌さん(県博物館ネットワークセンター提供)
白石巌さん(県博物館ネットワークセンター提供)
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昔ながらの農作業風景を撮った作品も多く展示されている
昔ながらの農作業風景を撮った作品も多く展示されている
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季節に合わせた暮らしを伝える作品65点が並ぶ会場
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「ウマウリ」の写真の前には、馬をかたどったわらの飾りも一緒に展示されている
「ウマウリ」の写真の前には、馬をかたどったわらの飾りも一緒に展示されている
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 県内各地で昭和の庶民の暮らしを撮り続けた民俗写真家、白石巌さん(1921~95)の作品を紹介する企画展「くまもと 暮らしの暦」が、宇城市松橋町豊福の県博物館ネットワークセンターで開かれている。入場無料。7月15日まで。

 白石さんは地域でひっそりと引き継がれてきた祭りや行事、暮らしに目を向けて丹念な撮影を続け、文章の記録も残した。熊本民俗文化研究会の会長としても活躍した。2001年、遺族からフィルムで約13万5千コマに上る写真と記録が県に寄贈され、同センターが企画展と県内各地での移動展示で紹介。西日本新聞熊本県版でも「白石巌の1枚」のタイトルで2013年から掲載している。

 白石さんの企画展は14年の「働く人々」に次いで4年ぶり3回目。今回は季節に応じて営まれていた農業などの仕事、行事、暮らしを撮影した65点を選び、季節ごとに分けて展示した。

 小さな子どもも加勢した家族総出の「干し柿作り」(1966年、宇城市小川町)、モウソウダケのさおに5色の布を付けた旗で稲の害虫を追い払う「虫追い」(72年、天草市河浦町)、川を下るアユを竹垣と袋状の網で捕らえる「オロガキ漁」(75年、和水町)など興味深い写真が並ぶ。わらで作った馬を盆に載せて農作業に不可欠だった馬の無病息災と豊作を祈る「ウマウリ」(75年、菊池市龍門)の前には、わらで造った馬の飾り物を展示した。

 国本信夫学芸員は「四季を感じ、時間の流れがゆっくりとしていた時代の写真を通して、今の暮らしを見つめ直してみては」と話す。月曜休館。

=2018/06/13付 西日本新聞朝刊=

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