地震で移転の養護老人ホーム 「湯の里荘」が完成 南阿蘇村 [熊本県]

南阿蘇村に完成した養護老人ホーム「湯の里荘」
南阿蘇村に完成した養護老人ホーム「湯の里荘」
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 熊本地震で被災した南阿蘇村河陽の養護老人ホーム「湯の里荘」が同村両併に移転し、運営する阿蘇広域行政事務組合が16日、落成式を開いた。元の施設にいた50人は地震後、県内13施設に分散避難していたが、元入所者23人を含む39人が18日から順次入所する。阿蘇市でも、2012年7月の九州北部豪雨で被災した養護老人ホームが3月に移転再開。阿蘇地域の高齢者の受け入れ態勢が整った。

 県によると、熊本地震で750の高齢者施設が被災。湯の里荘の再開により、現在も運営できていないのは益城町の介護老人保健施設1カ所だけという。

 新たな湯の里荘は、木造平屋で建築面積は約2260平方メートル。定員50人。総事業費約7億1300万円で、4分の3は国が補助する。落成式で同組合管理者の佐藤義興阿蘇市長は「気持ちを新たに、安心安全で快適な生活を提供したい」と述べた。

 元の施設は夜峰山の麓にあり、本震後に避難指示が出され、土砂流入の危険も高かったため、入居者の分散避難を余儀なくされた。自宅が被災した高齢者などの入居希望者が増え、元利用者から「早く阿蘇に帰りたい」との要望も強く、高森町、南阿蘇村、西原村が協議し移転新設を決めた。

 民営化した阿蘇市の養護老人ホーム「あそ上寿園」は、熊本地震の影響で完成が約1年遅れ、今年3月に入所が始まった。九州北部豪雨で市立の「上寿園」が床上浸水し、入所者は県内各地の施設に移っていた。

=2018/06/17付 西日本新聞朝刊=

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