「熊本原爆被爆者遺族会」が7月末で解散へ 高齢化、熊本地震が影響 [熊本県]

 熊本原爆被爆者遺族会が今月末で解散することになった。遺族の高齢化や2016年4月の熊本地震以降、連絡が取れない会員が多いことなどが理由。熊本市で13日、2年ぶりに開いた県原爆死没者追悼慰霊式典であいさつした朝長民子会長(89)が明らかにした。

 遺族会は広島、長崎への原爆投下から50年後の1995年に発足。会員は200人近くを数えるものの、高齢化して実質的に活動しているのは5人程度。今月中に開く事務局会議で解散を正式に決めるという。この日の式典で朝長会長は「遺族の高齢化と、活動資金もひっ迫している」と遺族会解散の背景を説明した。

 昨年の式典は、被爆者や遺族の高齢化、熊本地震の影響などで中止した。県原爆被害者団体協議会(県被団協)などでつくる実行委員会が主催したこの日の式典では、被爆者や遺族など約100人が核兵器廃絶と世界の恒久平和を願った。実行委員長で県被団協の長曽我部久会長(81)は「被爆者の高齢化が進むが、核廃絶は後世に伝えていく問題。動ける間は活動をしていきたい」と語った。

 実行委員会によると、2017年度に亡くなった県内の被爆者は71人。同市中央区黒髪の小峰墓地公園にある原爆犠牲者の碑に合祀(ごうし)されるのは2338人となる。

=2018/07/14付 西日本新聞朝刊=

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