立野ダム35年目の本体着工 「安全性に疑問」と抗議集会も [熊本県]

国営立野ダムの起工式会場前で建設反対を訴える市民団体のメンバーら
国営立野ダムの起工式会場前で建設反対を訴える市民団体のメンバーら
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 5日に南阿蘇村立野で起工式があった国営立野ダム(南阿蘇村、大津町)。事業開始から35年を経て本体工事が始まることに関係者からは喜びの声が聞かれた一方、会場前ではダムの安全性を疑問視する市民団体が抗議集会を行った。

 「記録的豪雨が当たり前となった昨今、私を含め白川下流に暮らす人にとってダム完成は大きな安心につながる」。起工式に臨んだ熊本市中央区大江の樋口和己第3町内自治会長は、力を込めた。国は立野ダム完成で同区にある代継橋のピーク流量を毎秒400立方メートル減少できると見込む。

 一方、熊本市の市民団体「立野ダムによらない自然と生活を守る会」などが開いた抗議集会には150人(主催者発表)が参加。ダム本体に設ける放水用穴の危険性や建設地周辺に存在する活断層などを指摘し、建設中止を求めた。

 国土交通省九州地方整備局の担当者は取材に「これまでの模型実験で穴が詰まることは無かった。全国に4カ所ある同型のダムでも穴が詰まった事例はない」と説明。活断層についても「建設地から約500メートル離れており影響はない」とした。

=2018/08/06付 西日本新聞朝刊=

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