産山村の川、名前戻して 村長らが知事に要望書 きっかけは中学生の声 [熊本県]

産山村を流れる玉来川(2017年撮影、県提供)
産山村を流れる玉来川(2017年撮影、県提供)
写真を見る

 「村の川」の名前を返して-。産山村の池山水源から流れる玉来(たまらい)川のうち、村内の流域を旧称の「山鹿川」に変えるよう求め、市原正文村長らが7日、蒲島郁夫知事に要望書を提出した。蒲島知事は「親しみのある名称で呼びたいという村民の願いを受け止めたい」と前向きな姿勢。県内の河川で名称の変更は例がないという。県は月内に村の要望を国に報告する方針。

 産山村と大分県竹田市を流れる玉来川は全長約34キロ。1966年に1級河川の指定を受けた際、全流域が玉来川になった。村は、村内の約12キロを「山鹿川」に戻すよう求めている。

 村によると、今年2月に産山中の生徒から「校歌の歌詞にも残る『山鹿の川』に戻したい」と声が上がったのがきっかけ。日頃から旧称を使う村民も多く、川に愛着のある大人も巻き込み「山鹿川」の復活を目指す有志グループができた。署名活動を展開、5月末までに全村民約1520人の過半数を占める850人の署名が集まったという。「村民の願いを理解し、協力してほしい」と市原村長。

 県は今後、議会の議決を経て国に県としての意見を伝える。国は河川法に基づき、審議会の答申を受けて国土交通相が名称変更の可否を判断することになる。

 国交省によると、自治体の要望を受け国が1級河川の名称を変更した事例は少なくとも5件。長野県南部の阿智村を源流とする阿智川は、中学校の校歌で「黒川」と歌われていることなどを理由に住民から改称の要望があり、2009年に「阿智川(黒川を含む)」に変わった。

=2018/08/08付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]