自主避難の重要性強調 防災の日、大津町でセミナー 土砂災害の専門家ら講演 [熊本県]

新潟県中越地震で被災した旧山古志村のコミュニティー再生の歩みを報告する佐々木康彦さん
新潟県中越地震で被災した旧山古志村のコミュニティー再生の歩みを報告する佐々木康彦さん
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 防災の日の1日、土砂災害の専門家や被災地の地域コミュニティー再生に取り組む支援者らが講演するセミナーが大津町であった。約100人が参加し、早期の避難行動の大切さや、災害に見舞われた過疎地域の復興の在り方について理解を深めた。

 一般社団法人「全国治水砂防協会」の渡正昭理事は、2012年の九州北部豪雨で、福岡県うきは市の住民が避難勧告より前に自主避難したことで被害を免れた事例を紹介。「住民が前兆現象に気付き、家族や近隣住民と共に避難し命が助かるケースは多い」として、積極的な自主避難の重要性を強調した。

 渡理事は、土砂をためて水流を遅くさせるなど砂防ダムの機能も解説。「砂防施設は(被害を抑える上で)一定の効果があるものの、限界がある」と指摘し、施設だけに頼らず危機意識を高めることを呼び掛けた。

 新潟県中越地震(04年10月)で甚大な被害が出た同県山古志村(現長岡市)で復興支援の経験があり、公益財団法人「山の暮らし再生機構」から西原村に出向している佐々木康彦さんも登壇。「震災を機につながった外部の力を借りながら、住民同士がコミュニティーを維持するために一体となって取り組むことで、一人一人の『復興感』を高められる」と話した。

 県の有浦隆危機管理防災企画監は、熊本の大雨の特徴を「夜間に雨量が増える傾向がある」と説明し、「外が明るいうちに避難してほしい」と注意を促した。

=2018/09/02付 西日本新聞朝刊=

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