SDGsの視点で地域創生考える 小国町「地熱発電を増強」 肥後銀行「支店に防災井戸」 熊本市でセミナー [熊本県]

SDGsの実践事例が発表されたセミナー
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 国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs=エスディージーズ)」の視点で地域創生を考えるセミナー(ジェトロ熊本、JICA九州など主催)が熊本市であり、行政や大学、民間企業、金融機関の各担当者がSDGsの理念にのっとった活動を紹介した。

 SDGsは「経済」「社会」「環境」の3側面の調和を図る国際社会の共通目標で2030年を最終年とする。貧困をなくそう▽働きがいも経済成長も▽陸の豊かさを守ろう-など17項目のゴールと、より具体的な169項目のターゲットで構成。政府、自治体、企業、市民それぞれの立場で実践を促している。

 5日に開催されたセミナーの冒頭、海外の事例に詳しいジェトロ・アジア経済研究所の佐藤寛氏は、児童労働で収穫されたカカオのチョコレートはゴールの一つ「つくる責任・つかう責任」に反しており、英国では消費者から激しい批判を受けたと紹介。「SDGsは今や世界の共通言語なので、日本も意識せざるを得ない」と訴えた。

 県内関係者はプレゼンテーションとパネルディスカッションで各自の取り組みを発表した。6月に国のSDGs未来都市に選定された小国町の白浜真治・政策課審議員は、同町が「経済」「社会」「環境」の3側面をつなぐ取り組みとして「地熱をはじめとするエネルギー研究・交流拠点づくり」を掲げ、具体的に地熱発電の増強や、木質バイオマスボイラーの導入を進めていると説明した。

 肥後銀行経営企画部の高田賢治氏は、熊本地震をきっかけに県内10カ所の支店に防災井戸を設置したことは、SDGsのゴール「安全な水とトイレを世界中に」に当たるとした。日本リモナイト熊本営業所の津田美矩氏は、阿蘇で産出される鉱物リモナイトを使い、マレーシアのヤシ油工場で排水浄化に取り組んでいると紹介。ゴールの一つ「パートナーシップで目標を達成しよう」に該当するとして、「マレーシアと互恵的なパートナーシップを築きたい」と抱負を述べた。

 最後に白浜氏は「SDGsは小国町に眠っている資源と人材を意識させてくれた」と話し、地域創生に有用との認識を示した。

=2018/12/12付 西日本新聞朝刊=

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