和水町震度6弱から1週間 住民ら「余震不安」「警戒を」 [熊本県]

自宅外壁の亀裂を確認する和水町江田の男性
自宅外壁の亀裂を確認する和水町江田の男性
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 和水町で最大震度6弱を観測した3日の地震から10日で1週間となり、県内の被災状況の全容が明らかになった。人や住宅などの被害は少なかったものの、気象台は「強い揺れを伴う地震はどこでも起こり得る」として、安全対策など備えを呼び掛ける。2016年の熊本地震で県北に避難した被災者もおり、支援者は心のケアに動き始めた。

 福岡管区気象台は10日「地震活動は徐々に減衰しているが、震度6弱の発生前より地震の多い状態が続いている」とする解説情報を発表し、引き続き警戒を呼び掛けた。

 県は、これまでに9市町計76件の被害を確認。住宅の被害は菊池市、玉名市、和水町の計13件で、民家の外壁の一部がはがれたりブロック塀に亀裂が入ったりした。

 3~12歳の子ども3人を含む家族7人で暮らす和水町の主婦中山聖子さん(36)は、自宅の外壁に亀裂が入ったり瓦が損壊したりする被害に遭った。「地震から1週間たつが、熊本地震の経験から小さな余震でも怖くて目が覚めてしまう」と不安を口にする。自宅に1人しかいないときは入浴をしないなど気を配っているという。

 熊本地震で被災し、和水町など県北で避難生活を送る被災者も少なくない。みなし仮設住宅の見守り支援をする一般社団法人「minori」の高木聡史代表理事(51)によると、「地震が自分に付いてくるみたいで気持ちが悪い」と不安の声も聞くという。高木さんは「熊本地震以降抑えていた恐怖の感情が、大きな揺れで突然よみがえることもある。心的外傷後ストレス障害(PTSD)発症の注意が必要だ」として、県北の避難者を中心に訪問活動を強化するという。

 和水町は10日夕、余震が収まりつつあることなどから災害対策本部を閉じた。避難所の公民館には、延べ48人が身を寄せた。NHK大河ドラマ「いだてん」の主人公金栗四三の出身地でもある同町。高巣泰廣町長は「地震を逆手に取り、町を知ってもらえるよう前向きに捉えたい。引き続き緊張感を持って対応したい」と話した。

 蒲島郁夫知事は9日の会見で「国と連携し、和水町への支援をしっかり検討していきたい」と表明した。

=2019/01/11付 西日本新聞朝刊=

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