廃校舎にIT関連集積地 熊本電力が芦北町で整備 企業誘致や移住も視野に [熊本県]

熊本電力の出先拠点となり、最先端のIT事業が展開されることになる芦北町の旧計石小
熊本電力の出先拠点となり、最先端のIT事業が展開されることになる芦北町の旧計石小
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芦北町の竹崎一成町長(左から2人目)などと協定書に調印した熊本電力の竹元一真社長(同3人目)
芦北町の竹崎一成町長(左から2人目)などと協定書に調印した熊本電力の竹元一真社長(同3人目)
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 2012年3月に閉校した芦北町の旧計石(はかりいし)小校舎に、熊本市の新電力会社「熊本電力」(竹元一真社長)が拠点を置き、人工知能(AI)時代に対応する集積地「コンピューティングファーム」を整備する。廃校舎内に2千台の機器を20年4月までに設置し、演算処理などの事業を展開する計画。熊本電力が自己資金で整備し、別のIT関連企業の誘致も進める。

 竹元社長が昨年12月に町役場を訪れ、竹崎一成町長らと「廃校への企業誘致による地方創生に関する協定」に調印し、事業計画を説明した。進出に尽力したITベンチャーMARUKU(山都町)の小山光由樹社長と、県芦北地域振興局の小牧裕明局長も同席した。

 計画では、熊本電力は旧計石小1階の2教室(計約130平方メートル)をサテライトオフィス(出先拠点)として整備し、1室を自社用に、もう1室を誘致企業向けに活用。同じ階の3教室(計約200平方メートル)を機器が並ぶコンピューティングファームにあてる。投資額約2千万円。地元から5、6人の雇用を見込む。

 竹元社長によると近年、AIや自動運転、3DやCG製作に対応するコンピューター環境の整備が求められており、同ファームは新たなインフラ事業としても注目されているという。同社は、安価で安定した電力を供給できる強みを生かし、1年ほど前から取り組む。機器の導入には、投資家からの調達を中心に最大20億円を充てる方針。

 旧計石小は漁港に隣接して景観も良く、広さなども適切で光ブロードバンドも整っていたことから進出を決めたという。民間の既存施設は空室が少なく、廃校には費用面でも利点がある。竹元社長は「地域貢献を一番に考え事業を飛躍させていきたい」と意気込む。

 竹崎町長は「地方創生のモデルとなり、時代の最先端をいく事業。移住、定住につながるような支援策も積極的に行う」と話した。

=2019/01/12付 西日本新聞朝刊=

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