敷地内禁煙は有名無実 公立玉名中央病院 7月から義務化、意識改革なるか [熊本県]

公立玉名中央病院の病棟外壁に掲示された、禁煙を呼び掛ける張り紙
公立玉名中央病院の病棟外壁に掲示された、禁煙を呼び掛ける張り紙
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 職員による病棟内の喫煙が常態化していた玉名市の公立玉名中央病院では、屋外を含めた「敷地内禁煙」を患者にも呼び掛けていたが、実際には駐車場など敷地内での喫煙が相次ぎ、病院側も事実上黙認してきた。健康増進法による病院の敷地内禁煙の義務化を7月に控え、職員と患者双方が意識改革を迫られている。

 「敷地内禁煙は時代の流れ。早急に禁煙委員会を立ち上げパトロールを行いたい」。院長と危機管理委員長の連名で1日、禁煙の徹底を促す文書が幹部職員に配られた。しかし西日本新聞が取材に訪れた7、8日には、病棟の外階段周辺で患者らしき人たちが喫煙する姿が。外壁には「敷地内全面禁煙となりました」という張り紙があった。

 同病院は2007年9月、敷地内禁煙を診療報酬の加算要件とする禁煙外来を開設した。しかし、敷地内喫煙が根絶できず、16年ごろに取りやめたという。

 ある関係者は「病棟から離れた訪問看護ステーションでも、職員が患者の目を避けて喫煙していた」と話す。取材時に同ステーションと民家との境界にある側溝をのぞくと、ふたの隙間からたくさんの吸い殻が捨ててあるのが確認できた。

 同病院の医師は「職員も勤務中は禁煙にした方がいいと思うが、嗜好(しこう)の問題でもあり言いにくい。敷地内禁煙にして患者さんが敷地外で吸えば(交通事故などの恐れがあり)危険だ。どこの病院も悩んでいるのではないか」と対策の難しさを吐露した。

=2019/02/14付 西日本新聞朝刊=

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