阿蘇の山田小で閉校式 143年の歴史に幕 新年度から内牧小に統合 [熊本県]

住民や卒業生も参加した山田小の閉校式典で、思い出を振り返りながら校歌を歌う児童たち
住民や卒業生も参加した山田小の閉校式典で、思い出を振り返りながら校歌を歌う児童たち
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 143年の歴史を刻んだ阿蘇市立山田小(28人)が本年度で閉校することになり16日、地元住民らも参加して式典があった。少子化などに伴う学校再編の一環で、新年度から市内の小学校は5校、中学校は3校となる。式典では在校生や卒業生らが思い出を語り、閉校を惜しんだ。

 同校は西南戦争前年の1876(明治9)年に開校。阿蘇山と北外輪山を望む平野部・阿蘇谷にあり、周囲には田畑が広がる。昭和の時代には児童数が400人を超え、これまでの卒業生は約4500人。近代五種競技でロサンゼルス五輪(1984年)に出場した荒木大三(だいぞう)さんらがいる。

 今では複式学級が一部導入されているが、式典で6年生の加来直央弥さんは「一人一人が率先して取り組むことで、いろんなことができることを学んだ」。児童らは総合学習で学び、伝える伝統芸能「小倉(おくら)の虎舞」も披露。小規模校だけに、住民や教職員を巻き込んだ学校運営を続けてきた。

 熊本地震ではグラウンドで液状化のような現象も見られ、学校給食が中断したりした。児童らがリレー形式で振り返る場面では、そんな記憶も語られた。

 同市では旧3町村が合併して市になった2005年、小学校12校、中学校4校があったが、児童生徒数の減少に対応し、学校統廃合が進んでいる。

 山田小は新年度から近くの内牧小に統合され、約300人規模に。山田小に通っていた児童は、徒歩やバスで内牧小に通う。将来は阿蘇西小とも統合され440人規模になる予定。

 〈今日も煙が 空にたつ 阿蘇のお山の 健やかさ 通うわれらも 春草の 若芽のように 伸びてゆく〉。そんな校歌の学校が、またひとつ姿を消す。

=2019/02/17付 西日本新聞朝刊=

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