道の駅、防災拠点化進まず 九州127カ所、訓練実施2割

非常用電源整備も遅れ

 九州の127カ所にある道の駅のうち、市町村の地域防災計画で防災拠点と位置付けられたのは3割程度にとどまっている。熊本地震では、被災地の道の駅が炊き出しや緊急車両の中継などに活用されたが、災害の備えは九州全域に広がっていない。実態調査をした総務省九州管区行政評価局は、道の駅に災害対策の強化を促している。

 調査は昨年秋から今年3月にかけて、7県の道の駅管理団体と道の駅がある87市町村を対象に行い、116団体と85市町村から回答を得た。

 行政評価局によると、地域防災計画の防災拠点と位置付けられていたのは39駅で、全体の31・2%。災害時のマニュアル作成(14・7%)、自治体との災害時協定締結(11・2%)、防災訓練の実施(18・1%)は2割に満たなかった。

 設備面では、停電時に有効な非常用電源の整備率が30・2%だった。災害用のトイレや備蓄倉庫を整備していることをホームページで周知していない道の駅が複数あった。

 防災拠点化について42市町村、59駅は検討していないか、検討したかどうか不明と回答した。行政評価局は「検討もしていないのはいかがなものか」と指摘。道の駅を所管する国土交通省九州地方整備局を通じ、道の駅に地域防災計画への位置付け、Wi−Fi(ワイファイ)や公衆電話などの整備を求めた。

 道の駅は東日本大震災などをきっかけに災害時の活用が注目され、国は防災拠点化を推進している。

 熊本地震では、道の駅あそ望の郷(さと)くぎの(熊本県南阿蘇村)が自衛隊の救援拠点や支援物資保管場所となり、道の駅大津(同県大津町)は車中泊の避難者に駐車場を開放した。熊本県は被災後、道の駅で非常用電源設備や防災倉庫の整備に力を入れている。

 昨年夏に福岡県と大分県を襲った九州豪雨では、道の駅がボランティアの宿営地になった。

=2018/04/01付 西日本新聞朝刊=

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